「Signs」制作記#3 ベース録り

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今回、ベースに関してはぜひとも生ベースを入れたい!というBettyさんたっての希望により、元Q.A.S.B.のKobさんこと古宮さんに客演をお願いしました。

 

実はこのベースでめちゃくちゃ悩んだんですよ。

 

もともとのデモもKobさんが弾いていたのですが、残っていたパラデータはmp3だったのでさすがにそのまま使うわけにはいかず、弾き直しをお願いしたんですね。

 

録音の場には同席することができなかったため、基本的におまかせの形をとりました。

 

こちらとしては、極力デモと同じグルーヴで、とはいえ全く同じは難しいでしょうからフレージングはプレイヤーの解釈と創造性に期待するというスタイルでお願いしました。

 

ただ、リファレンスとして亀田某氏が弾いてる某京事変の某曲を私が提示してしまったもんだから混乱が生じます。

 

リファレンス曲のベースはぐねぐねとうねるノリで、自分としてはそこに着目してほしかったんですが、うまく伝わらず。やや歪んだロッキンなサウンドにファンキーなフレーズなので、どうもそっちに意識が行ってしまったようで、バキバキのファンクベースが届いたのです。うわー、全然イメージと違う!頭を抱えました。

 

Kobさんの名誉のために言っておきますが、フレーズやプレイ自体はめっちゃかっこいいんですよ。でも自分のイメージとは合わない。これはもう完全にコミュニケーション不足によるプロデューサーの落ち度です。

 

こちらが考えていることは、何も言わずとも相手に理解してもらえるという錯覚。長年一緒に活動している人ならともかく、Kobさんとは一度も会ったこともなく、最低限の条件だけ伝えて、ディレクションもないまま、ほれ俺のイメージ通りに弾け、なんて横暴極まりないですよね。

 

一応は録ってもらった音源で何とかしようと編集を駆使してベースのトラックを作ってみましたが、やっぱり違う。この時点でのKobさんのプレイは音価が短くてファンキーなんですが、こちらは音を伸ばす感じのノリをイメージしていたものだから、どうしても違和感が残る。長いものを短くすることはできますが、短いものを長くするのは難しいんです。

 

一旦そのバージョンもBettyさんに聞いてもらいましたが、やはりしっくりこない様子。

 

仕方ないのでイメージと違うことを正直にKobさんに伝えて録り直しをすることになりました。

 

今度は、事細かく要望をメモにして事前にお伝えしました。というか、自分の頭にあったのはあくまで最初のデモでのプレイそのまんまであり、基本的に改変は求めていないことに、ようやくこの時点で気が付いたのです(遅いわ)。

 

その結果、ようやくこちらのイメージに合致するテイクをいただくことができました。Kobさんには無用な手間を取らせてしまい申し訳なかったです。

 

さあ次回はいよいよ本丸の歌について。