2018年1月に飲んだ日本酒

年も変わったので評価軸について改めて書いておきます。
 
無印=二度と飲みたくない。
★=飲めなくはないが好みじゃないし、人にも薦めない。
★☆=うーん…嫌いじゃないがリピートはない。
★★=好き。また機会があれば飲みたい。
★★☆=驚きはないが、かなり好き。素晴らしい。
★★★=最高。驚きを伴う。
 
一応こんな感じで。★☆以下は載せると冗長になるってのもあって割愛です。
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さて、1月は当たりが多かったですね。タイト&ジューシーに的を絞って比較的保守的なセレクトをした結果でしょうか。
 
 
橘屋 雄町 26BY★★
山廃。アルコールとやや乳酸を感じさせる立ち香。含みはわりと甘いが後には残らない。そこそこの酸。バランスのいい旨みと弱い渋み。この渋みがやや固さを感じさせるが、これはこれで悪くない。また、若干の熟味がアクセントに。55℃くらいの燗にするとそれぞれの要素がまとまってかなり良くなる。
 
H.森本 純米勘造り六十五★★☆
恐らく静岡県内でしか流通していない地元向け銘柄。やや乳酸の立ち香。そこそこの甘みともちっとした酸。乳酸感あるヨーグリッシュな旨み。キレ良し。どちらかといえば濃醇系の食中酒で非常に落ち着きがあり旨い。肴はあっさりしたものでも濃い味付けのものでも、なんでも合う。燗も悪くないが甘みが増してややぼやける。常温の方が酸が効いて締まりがあってベター。
 
ソガペール・エ・フィス ル・サケ・エロティック2015BY★★★
一回火入れの2年熟成。2016年3月に火入れして1年蔵で寝かせたものを、さらに1年ほど冷蔵庫で自家熟成。2年前の2016年3月に飲んだ時はちょっと硬くて味が出てない印象で、正直イマイチだった。昨年同じ造りのものが1年熟成でリリースされたので、今度はすぐに開けずここまで引っ張ってみたがどうか。
立ち香はほぼない。含む。おおおお、これはヤバい。ガス。軽い甘みとジューシーな酸。エレガントな旨み。わずかな苦味。バシッとキレ。ほどよくミネラリーで骨格がはっきりしている。シャープすぎず、かといってぶちゃけた甘みやボケた感じもなく。とにかく立体感がヤバい。旨すぎ。 ちなみに熟味も熟香もゼロだった。
開栓から2週間放置していじめてみたところ、やや液性にとろみがでて濃さが増した。開栓直後のほうがシャープで好みだが、まあこれはこれで。燗で五味がまとまりマイルドに。
 
会津娘 純米生酒うすにごり 雪がすみの郷 ★★
ほんのりイソアミルの立ち香。なんかエキゾチックな不思議なニュアンスもある。含むと甘みがなく強い旨みがずしーんと。そこそこまろやかでごく弱い苦味。特に中盤から後半にかけて純米や本醸造にも通じる会津娘らしさが。ブレない蔵だな。
 
田中六五 生★★☆
ここって生と火入れの2種類しかないと思ってたけど、一応時期によって何パターンかあるのね。ラベルは同じなのでわかりづらいんだけど。で、これは生の新酒おりがらみ。27BYで初めて飲んでそのバランスの良さに感動したんだけど、28BYでまさかの失速。そしてこの29BYでまた持ち直したようです。まさにキングオブバランス。立ち香は極小。含むとそこそこの甘みからふわっとした旨み。酸はやや足りない感もあるが、とにかく雑味がなくそれでいて平板な印象を持たせない。
 
黒松仙醸こんな夜に… 鹿の声は弦のうなり27by★★
生熟成。それなりの熟成香。まずまず強い甘みに熟成を感じる含み香。濃厚な旨み。余韻長く広がる。生熟成のクセはあるが、まろやかで濃醇ジューシーな佳酒。
 
長陽福娘 西都の雫 うすにごり生★★☆
まずは上澄みを。ほのかにイソアミルの立ち香。微発泡とともにほどほどの甘み、ややミネラリーな硬さを見せつつも立体的で複雑な旨みのテクスチュア。最後は軽い苦味とともにスパっとキレる。攪拌するとアタックが滑らかになり、ミネラル感がなくなり旨みが増す。上澄みで見せた複雑さが一気にまとまる感じ。ここは好みの問題だが、今は上澄みのほうが好きかも。燗、さらにまろやかさが加速。これはこれでナイス。
 
安芸虎 雄町 純米大吟醸★★
立ち香は極小。まず甘みよりも酸がくる。旨みはスムーズでそのままきれいな下降線をたどってキレていく。雑味がなくスッキリしている。燗も悪くない。
 
山形正宗 純米吟醸 酒未来★★
2016年出荷とあるので酒屋で1年寝ていたのだろう。50%磨き。甘みはそこそこでほんのり熟成感のある含み香。コクと酸がまとまっており凝縮感がある。粘度やや高めの液性。後半やや鼻に抜けるアル感があるが悪くない。
 
福祝 燗酒純米★★☆
麹米にきたしずく、掛米に彗星というレアな構成。精米歩合は麹60%の掛55%。まずは冷酒。ほどほどにフルーティーな立ち香。もちっとした甘み。濃醇と言うほどではないが程よいコクあり。下支えする酸もあってキレも良い。終盤でやや旨みが抜ける感じもあるがこれはかなりいい。燗にしてもらう。ぐっとまろやかになり旨みが増す。終盤の抜けもなくなる。冷酒を飲んだ限りではそれほど燗に向いてるとは思えなかったが、実際温めるとその名に違わず正しく燗上がりする。旨い。
 
澤屋まつもと Shuhari 雄町&山田錦 ★★☆
年末に飲み屋で飲んで最高だったので4合瓶を入手。柔らかな口当たり。それなりに華やかながら嫌味がなくフルーティーな含み香。甘みはそこそこあり、酸が非常にジューシーで雑味もない。まるでイチゴジュースのような。このシリーズはやはり素晴らしい。多少値が張るが1年かけて追ってみたい。
 
勝駒 純米★★☆
いまやプレミアがついてすっかりレア酒になってしまったが、実家に帰った際ふと立ち寄った地酒屋にシレっと置いてあったので興奮しながら購入。さて、評判通りの味わいなのでしょうか。
まずはわずかにバニラな立ち香。含むとかなり控えめな甘み。上品でキュートな酸と旨み。後半はキレイに捌ける。淡麗系ではあるが物足りなさはなく、とにかく上質できめが細かい。正直味自体にそこまでの驚きはない。ただ、本当に上質感があってバランスのいい酒だと思う。
 
綾菊 吟醸 献上★★
オオセト55%磨きのアル添吟醸を常温で1年熟成(放置)。非常にまろやかで程よく濃醇。ほんのりチョコっぽい熟味を内包しているが、バラけた感じはなくしっかり一体化している。燗でさらに旨みが増す。
 
旭鳳 純米吟醸しぼりたて★★
カプロンまずまず薫るが心地良い。意外にもっちりした甘み。爽やかな酸。若干野暮な旨みが伸びてくるも悪くない。やはり今年も注目銘柄だな。
 
RIE STYLE 山廃特別純米酒★★
るみ子の酒が有名な蔵ですが、杜氏が豊本理恵さんという女性に変わったようですね。いきなり55度の燗で。乳酸とアル感ある立ち香。優しい甘みに案外軽い旨み。後から酸がきて軽い苦味とともにキレ。落ち着きあって良い。この蔵らしく重いかと思いきや、ほどほどに軽いあたりなかなか面白い。
 
山城屋 純米大吟醸 Standard-Class★★☆
29BYから全量生酛・純大中取り・一回火入れという相当チャレンジングな方針の山城屋。立ち香はほぼないが一応イソアミル系かな。優しい甘みと洗練された酸。ほどよくタイトながらしっかり味を出している。言うなれば細マッチョな酒。これ今一番飲みたいタイプだ。通年販売するってのが嬉しいね。自家熟成もよさそう。今年一年追ってみよう。
 
一滴千山 純米直結荒走り生原酒★★
うすにごり。立ち香は軽くカプロンとイソアミルミックス。割と甘く含み香が強い。キレイな旨み。軽く酸の下支えあり。どこかライチ風味。なかなかです。

荷札酒 黄水仙 槽場汲み純米大吟醸 無濾過生原酒★★
若手杜氏として注目を浴びる荷札酒ですが、以前飲んだものは香り系でイマイチ乗り切れなかったがこれはどうか。立ち香はほぼない。含むとほどよくガス。控えめな甘みからのキレイに抜ける旨み。いい意味での雑味をほんの少しだけ内包しているので立体感が出ている。キレも良い。とにかくフレッシュで軽い。アルコール度数13度とはいえスイスイ飲めるので逆に危険。
 
松の司 純米★★
まろやかで優しい甘み。やや乳酸系の旨みではあるがこれまた優しい。アフターでふんわりした良い苦味。正直、面白味もないし地味ではあるが、飽きずに安定して飲める感じ。良い酒。人肌燗くらいが一番好きかも。