2017年12月に飲んだ日本酒

ここのところは明らかに嗜好が変わってきてて、熟成や濃醇系よりも雑味がなくてすっきりタイトかつちゃんと酸と旨みが乗っているのが飲みたくなってますね。あとは分かりやすくポップな発泡感ある新酒も。飲んでて楽なんだよね。疲れてんのかな…


船中八策 純米 超辛口★★
製造が2016年6月で約半年は店の冷蔵庫、そこから1年は押し入れで常温。都合1年半の熟成なのにほとんど熟香やチョコ感がない。しっかりした旨みの後は辛口が売りの酒らしく素晴らしいキレ。ややアルコール感は気になる。55度に燗つけ。アタックに丸みがでて旨みも増し、好みのタイプに。中盤で若干の渋みというか硬さを感じる。開栓放置でさらに半年くらい寝かせてみるか。

長珍 特別純米酒 2016BY★★
昨年10月に買ったものを1年間押し入れで常温熟成。これがびっくりするくらい熟成感がなくてですね。ひやおろしだってもうちょっと変化あるっていうのに。これが長珍って銘柄の酒質の強さなんですかね。ほんのり甘やかで乳酸も感じる立ち香。甘みは弱めで旨みが豊か。多少アルコール感も手伝って辛めのアフター。燗つけると全体的にまろやかにはなるが大きく印象は変わらない。少なくとも冷酒で飲むのはナンセンス。

達磨正宗 熟成古酒用仕込 純米ひやおろし★★
麹米に雄山錦、掛米に日本晴を使用。75%の低精白。上二つとは逆に今年の造りとは思えないほどの熟成香。芳醇で濃厚だが抜けのいい甘み。意外にもクリアな旨みとそこそこの熟味。極小の苦味とともにキレ。濃醇甘酸系でわかりやすい。

会津娘 純米★★☆
立ち香は弱い。甘みはあまりなくドライな印象。すぐに苦味が来てそのまま保持される。この苦味の出方はありそうでない。ただ、嫌な苦さではなく旨みの幅も広いので食が進む。もずく酢と合わせたら苦味が引っ込んで旨みが増幅した。フレッシュ&フルーティ系とは対極にある地味すぎるぐらいに地味な酒だが、なぜかまた飲みたくなる。バランスの良さなんだろうな。同じ銘柄の本醸造を飲んだ時に感じた甘みの出方や苦味が共通している。

木内 純米吟醸 生酛造り 生原酒 しぼりたて ★★☆
生酛でしぼりたてって案外飲んだことなかったかも。立ち香で極小のアルコール感。含むと弱い発泡感。乳酸的な少しだけ癖のある甘みに酸がすぐ追いつく。そのままジューシーさを保ちながら乳酸由来の旨みと苦味がふわっと顔を出して、急速にキレ。最後は心地よく、ごく弱い苦みの余韻がフェードアウトしていく。これは旨い。あまり飲んだことないタイプの味の出方。燗つけると酸がいい感じにジュースっぽくなって、苦味を含んだ複雑なアフターがまとまりを得て丸くなる。これもまた美味い。最近苦手な生の嫌な感じは皆無。

初亀 粋囲 特別純米★★
誉富士。立ち香はほとんどない。ふんわりした落ち着きのある甘みからキレイに抜ける旨みへ。そのまま心地よい旨みの余韻が長く続く。火入れの落ち着きを感じさせ、癖のない非常に飲みやすい酒。バランスいい。燗つけてもいい意味であまり印象は変わらず。

澤屋まつもと 守破離 雄町×山田錦 生 ★★☆
杜氏による手書きラベルに何の意味があるのかよくわからないが、味は最高級。これ磨きがわからないんだよな。多分50%以下だとは思うけど。さて、含むと期待通り、いつもの守破離 と同じような軽い発泡感。そしてジューシーな甘みからの上品な旨み。生ムレ感は当然一切なくフレッシュ。程よくミネラリーでもあり、実にエレガント。やっぱはずさねえなあ。4合で税込2700円だけどこの酒質なら全然高いと思わない。

田林 生酛 特別純米酒★★
真鶴の蔵。この銘柄は全く知らなかった。軽く甘みと乳酸を感じる立ち香。含むと香りの印象そのまんまの味わい。いわゆるクラシック生酛だが重すぎない。酸がほど良い。ややふわっとした余韻が残る。燗もよさそう。

しぜんしゅ 生酛 しぼり生★★
2017年11月よりこれまでの「金寳自然酒」から「にいだしぜんしゅ」へブランド名称を変更したそうで。味は変わらず、とのこと。磨き80%。甘くバニラリーな立ち香。軽い発泡感と、濃い目ながらあっさりした甘み。なかなかフルーティー。旨みはしっかりで非常にバランス良く、万人におすすめできる飲みやすさ。

日高見 芳醇辛口純米吟醸 弥助★★☆
淡麗ながら凝縮感があり全く物足りなさはない。芯の部分で酸が効いてる。素晴らしいキレ。シャープでキュート。 最近こういうの好きなんだよね。なお、鮨との相性の良さが売りらしいが、とりあえず魚なら問題なかろうとシラスおろしに合わせたら最高だった。

篠峯 純米生原酒 直汲無濾過★★
今期の新酒第一弾。雄山錦+北雫。アルコールっぽい立ち香。ガスあり、甘みは控えめでドライ。やや旨みがぼやけた印象もあるが、酸がしっかりそれを抑える。いつもながらミネラリーでソリッド。立体感がある。じわーっと極小の苦味を感じながらキレ。驚くほどではないが、普通に美味い。常温で柔らかさが出た。燗は新酒の意味がほぼなくなるが、丸みがさらに増してまとまりが出る。甘みが増す分よりジューシーになるともいえる。骨格の堅牢さは崩れないので、それはそれで面白い味わいに。うーん、こっちのほうが好みかも。二日目、酸がぐっと前に出るようになった。開けたてよりこっちのほうがいいね。

花巴 山廃本醸造 生詰原酒26BY★★
熟成香もあり甘みと乳酸を感じさせる立ち香。予想通りの非常に濃醇でやや癖のある甘み。その甘みを纏ったままこれまた濃醇な旨みに移行。立ち香以外でアル添の雰囲気はわからない。印象はあまり変わらないが燗もすごくいい。軽めのチョコ(ブルボンブリリアントトリュフ和み柚子)と合わせたら最高のマリアージュを見せてくれた。

星自慢 特別純米無濾過生原酒 しぼりたて新酒★★
麹米が五百万石で掛米がチヨニシキ。やや乳酸っぽい立ち香。もっちりした旨みと乳酸。コク。濃厚でうまい。

多満自慢 ひやおろし米原酒★★
ややタンス的な枯れた立ち香。濃厚な甘み。乳酸な旨みと酸。非常に燗映えする。


丹沢山 秀峰 生原酒★★
丹沢山には珍しい生酒。ごく弱いアルコールの香り。甘みの強さはそこそこだが蜜のようなニュアンス。意外にもフルーティな含み香。その後ドライな旨みがすぐに。鼻に抜けるアルコール感はあるが、ほろ苦さをまとっていて面白い。後半で酸が存在感を増す。

亀泉 純米吟醸 生★★
この銘柄はCEL24が有名で自分もそれしか知らなかったが兵庫山田錦のこいつは果たしていかに。まずは軽くフルーティーな立ち香。含むと生感とともに濃厚な甘み。ほど良い酸。ジューシー&フルーティーを絵に書いたような味わい。いかにも生っぽいほわんとしたアフター。この手はもはや好んで飲みたいとは思わないが、それでも飲めば旨いと思えるバランスの良さがある。今度は火入れかな。

新政エクリュ2015BY★★☆
自分の酒を「作品」とか言っちゃう東大卒のイケメンを素直に褒めるのは非常にシャクに触るのだが、そんなくだらないやっかみで美味い酒を逃すのはバカバカしいので飲みます。さて、グラスに注ぐとなかなか強いカプロンが香る。口開けだからか、含むとまだ少しガスが残っている。酸がとてもジューシーで凝縮感がある。柑橘系でキレ良し。非熟成のエクリュよりもまとまりがあって、やや濃醇になっているか。熟味は全くない。悔しいがこれは美味い。

萩の鶴 純米生原酒 しぼりたて★★
いかにも濁りらしい立ち香。爽やかな甘み。フレッシュ。ほど良い旨み。バランスよし。軽い苦味でフィニッシュ。わかりやすく非常に飲みやすい。

松の司 生酛純米 H28BY★★
最初から燗で。軽く乳酸を感じる立ち香。柔らかな甘みからのスムーズな旨み。これは頭ひとつ抜けてるな。甘みのエンベロープが嫌味なく終盤まで続く。熟味はないが、まとまりある。燗冷ましはふわっとした酸のおかげでジューシーさが出てくる。

六十餘州 純米吟醸 山田錦★★
名前は聞いていたが飲むのは初めて。基本、立ち香は心地よいイソアミル系だが、カプロン系のイチゴを連想させるところも。甘みと同時に強い旨み。全体的にまろやか。案外フルーティーなのでキャッチーで飲みやすい。