2017年9月に飲んだ日本酒

今年に入ってから恒常的に週末に飲みすぎてて体型が崩れてきました…若干飲む総量を減らしにかかってます。ほんとに若干だけど。
 
萩の露 里山 あらばしり★★☆
あまり強いのは好きじゃないカプロンの立ち香だが、これは心地よい程度。含みでガス。ほどほどの甘みと酸味。旨みは上品で、全体的に端正。確かに濁りであることを感じさせる後口。萩の露らしい丸みや膨らみはそこまで感じなかったが、シャープすぎるわけでもなく、いいバランス。
 
磐城寿 純米 雄町 しぼりたて生酒 かどやSP ★★
魚に合うといわれ、雑誌などではよく見かける銘柄だが初飲み。立ち香も含み香も予想外にフルーティ。生のフレッシュ感もある。若干甘みが強めだが下品な味の出方はしていない。旨みへの移行がスムーズ。特に問題を感じるレベルではないが、やや酸が足りないか。 大阪のかどや酒店のプライベートブランドなのでこの銘柄の典型的な味わいではないのだと思う。次は定番酒を飲んでみたい。
 
七ロ万 25BY ★★
-5℃氷温熟成。立ち香は極小。ロ万らしい柔らかなアタックと弱めの酸。旨みの捌けも良くてとにかく軽い。熟香・熟味もそれなりにあるが、かなりきれいに熟成しているため野暮ったさはなく完成度高い。
 
ロ万 火入れ原酒P 25BY★★☆
ロ万の「P」?全く聞いたことないな、と思ったらこの年にだけ造った、かどや酒店のPBらしい。店の冷蔵庫で4年近く寝かせていたとのこと。これもロ万独特の柔らかさ。ただ、こっちは七ロ万よりもっちり感があって軽くはないが重いというわけでもない。控えめに熟成感もあり、すーっと体に馴染む。しかし、同じ年数を-5度と+3~5度で貯蔵したものを比べて前者の方が熟感強いというのは面白い現象。まあ、造りの差は多分に影響してるんだろうけど。
 
ど辛 生 ★★
定番のど辛に生!?これは珍しいということでホイホイ購入。基本、秋田県内のみの流通商品で都内では池袋の升新商店のみが取り扱いとのこと。味はガスからの微かな甘みと生らしいフルーティな含み香。締まりのある旨みからスッパリ切れる。このキレは素晴らしい。もともとフルーティさを内包する酒だが、生にすることでそこがより強調されている。二日目、若干アタックがまろやかになったか。
 
初孫 生酛純米27BY★★☆
常温自家熟成シリーズ。 スーパーで安売りしてたのを買って1年置いてみたけど まあ、失敗しようのないスペックだよね。予想通りにまろやかなアタック、思ったより感じる甘み、軽い熟味、腰の強い旨み。生酛らしい深み。燗もばっちりはまる。ただ、常温でも充分旨いので燗専用というほどでもない。同じく自家熟成させた刈穂や天の戸とかなりキャラクターが似てるのが不思議。
 
伯楽星 特別純米 ひやおろし★★★
立ち香はほどよくカプロン。柔らかで上品な甘みからフレッシュ&フルーティな含み香を伴った、ふくよかな甘みに移行する。最初の含みでこれだけ立体感があるのは面白い。旨みも酸もキレイに出ている。最後は軽い苦みで締める。軽すぎず重すぎずエレガントさがあって、今ちょうど飲みたいタイプの酒かも。
 
吟望 天青 純米 秋あがり★★
おりがらみ。五百万石。ここのところよく飲んでる天青だが、これは期待と少し違った。天青というと酸がシャープですっきりしたイメージが強いが、これはいわゆる純米系のひやおろしの典型的な味わいだった。アルコールを感じる立ち香、柔らかい甘み、旨みも十分乗ってて美味い。ただ、アフターでやってくるアルコール感が喉を攻めてくる。常温だからかな。冷酒のほうが良かったかも。もしくはぬる燗。
 
車坂 秋あがり純米吟醸★★
イソアミルな立ち香。いい意味で車坂らしくない軽さ、柔らかさもある。キレもいいし、日本酒慣れして定番の純米とか普通酒しか飲まなくなったような玄人(おっさん)好みの安定した味わい。とにかく優しくて軽い。
 
秋鹿 多酸 純米生原酒 2015年上槽 ★★
28号酵母山田錦70%精米、日本酒度-11、酸度3.8。昨年も飲んでいるが隔年でしか作らない酒なので、今買えるものは必然的に2年弱の生熟ということになる。ほんのり乳酸っぽい立ち香。ヨーグリーナ的な甘さとその名に違わぬ強めの酸味。やわらかい旨み。甘酸系の代表のような味わいでわかりやすい。昨年のものに比べるとフレッシュ感は後退して、やや酸にまろやかさと落ち着きがでてきたか。また、若干の生老ねがあるが、ここは好みが分かれるところかもしれない。個人的にはこのくらいの老ねはむしろ歓迎。冷酒がベストだが案外燗も悪くない。常温が一番中途半端。
 
丹沢山 秋麗  純米★★☆
阿波山田錦60%。古米を使っているとのこと。丹沢山というともっと辛口にキレるイメージだが、これは結構甘くてもっちり系。ただ、全体のバランスの良さや柔らかさは、この銘柄らしさを感じる。若干アルコールっぽい立ち香で含むとまず柔らかい甘み。ただ、それもすっと退けていくので全く嫌味ではない。そのあと多少鼻に抜けるアルコール感を伴って旨みが全体をまとめる。やや熟感を纏った後口が次の一杯を促す。燗では甘みが増す。常温でも燗でもどちらもいける。
 
若水55%。膨らみ、まとまり、キレ。これぞ丹沢山。ほどほどの甘さと控えめな旨み。キレもいいのでいくらでも飲めてしまう。そこそこ磨いてるのですっきりしてる。酸もあるし、ちょっと麗峰と飲みくらべしたいなこれは。常温も悪くないが40~50℃の燗でさらに実力を発揮。
 
日本響 純米吟醸 山田錦★★
山形の東光の蔵が平成8年に創業400年を記念して戦前に使っていた銘柄名を復活させたとか。軽いイソアミルの香り、甘みはそこそこ、熟感のある旨み。アフターで弱い渋みと苦み。濃醇というほどではないが、味わいがしっかりしている東光っぽさも感じることができる。
 
中田屋 純米吟醸55★★☆
美山錦。最近ちらほら見かける埼玉は越生の銘柄。柔らかい立ち香。含みは軽く、中盤で柔らかな乳酸系の旨み。細いながら酸はしっかりあるので輪郭もくっきり。切れもよし。とにかく全体的に軽いが不思議と物足りなさはない。
 
雁木 ひとつび★★☆
立ち香はほぼない。落ち着いた甘みとバランスのいい旨み。酸の下支えもしっかり。重くもなく軽くもない。非常に飲みやすい。雁木といえば無濾過生原酒がフラッグシップだと思うが、個人的には落ち着きと安心感がある火入れのほうが好き。燗にすると甘みが増しさらに飲みやすくなる。鮮烈な印象はないがじんわり染みる安定感。ちなみに「ひとつび」は一回火入れという意味ではなく、これは二回火入れだと蔵の営業のおっちゃんに聞いたが、蔵のHPには一回火入れって書いてあるな…
 
水鳥記★★
初めて聞く宮城の銘柄。山田錦55%。ほどほどにフルーティな立ち香。甘みも旨みも上品でクリア。酸味は弱いがまろやかで賀茂錦の荷札酒を思い出した。キレで極小の渋みを伴うがそれほど気にはならない。飲みやすくはあるが、ちょっと単調なのでもう少し立体感がほしいところ。
 
七田 純米★★
七田は濃くて好みなので結構飲んでるが霊峰65%磨きのこのスペックは初めて。南国っぽい甘い熟成香。甘みも期待に違わず濃醇だがフルーティで悪い癖はない。酸もそれなりにあってフルーティさを助長する。旨みもよく乗ってて美味い。アフターでやや苦み。量を飲むと少しくどいかも。
 
旭鳳 純米吟醸 生 泰平★★
八反錦60%、香り弱いながらも洋梨っぽさがある。軽い甘みにスムーズな旨み。多少の渋みと辛さ。アル感もあるが全体的にはよく出来ていてソツなくまとまっている。八反錦の特徴である、いい意味でのソリッドさと軽さが素敵。なんだろう、派手さはないけど不思議とまた飲みたいと思わせる何かがある。
 
誉国光 菩提酛×山廃酛 純米吟醸★★
日本酒度-5 酸度1.6 米不明 精米60%。菩提酛×山廃酛のハイブリッド酒母を使うという変態酒ハンター垂涎の珍しい製法。ゴリゴリの骨太酒かと思いきや味わいは案外わかりやすく、むしろ若者好みの雰囲気さえある。ほのかにバニラリーな立ち香、やさしいアタックから丸い甘みとフルーティな含み香。そのあとの酸がややゴツっとした粗めのテクスチュアなのが山廃らしさと言えるだろうか。ただ、決して酸が強すぎるということはなく、バランスはいい。旨みも強すぎず極々わずかな苦味を伴ってキレる。燗も悪くない。酸が若干丸くなる。二日目以降、若干バランス崩れる。ほんの少しだが苦味が出てちぐはぐになった。開けたての感じが持続すればもっと高評価だったんだが。
 
澤姫 生酛純米★★
とちぎ酒14という米を使用。乳酸の立ち香。マイルドな口当たり。そこそこの甘みの後、キリっとした強めの酸が。旨みは立ち香で感じたとおり乳酸系。かなり立体的で生酛らしい生酛と言える。酸がスパっと脂を切るので肉に合いそう。
 
悦凱陣 金比羅大芝居 11BY★★
山田錦50%。18年熟成にもかかわらず意外なほどフルーティなメロン吟醸香。甘みはすっきりで極軽い熟味がある。旨みは上品でかなりライト。添加したアルコールを感じるが、そこまで嫌味ではない。
 
風が吹く 山廃仕込純米吟醸生酒★★
モダン山廃といえばこの銘柄。メロンのような立ち香。アタックは基本柔らかいんだが、やや苦みを伴っているのが珍しい。そのまま軽い旨みがきれいに膨らみ静かに退けていく。酸は弱目だが足りないわけではない。オールドスクールなゴツゴツした山廃らしさは全くない。全体的にエレガントではあるんだが、前半から最後まで別のレールで苦味が並走しているよう。ここだけ調和がとれておらず非常に気になる。平杯からグラスに移すと多少マシになった。二日目は若干まとまりが出たか。