2017年5月に飲んだ日本酒

5月は★★★出ました。それ以外も★★☆が6つとなかなかのヒット率。
ところで、以前はとにかく手当たり次第にいろんな種類の日本酒を飲みまくっていましたが、最近はある程度狙いを絞るようになってきたので、飲んだことがないものでもスルーすることが増えてきました。逆に以前飲んだことがあって、なんとなく良い印象を覚えてたらリピートして確かめることもしばしば。白地図を埋めるような絨毯爆撃的な飲み方をする時期は過ぎたのかもね。


米宗 山廃純米酒 無ろ過生 天然酵母・完全発酵★☆
立ち香はない。そこそこのアタックからすぐに酸を感じる。乳酸系の旨みと軽い苦みでフィニッシュ。若干のアルコール感もあり。温度が上がると旨みが増す。全体的に軽く、生らしいフレッシュ感はほとんどわからない。

天穏 無濾過生詰原酒 山廃純米 ひやおろし27BY★★
27BYをひやおろしとして去年の秋にリリース。さらにそのまま店で半年眠っていたのを購入。都合約1年ほどの熟成になる。米は特等雄町。ほんのわずかな柑橘っぽい立ち香。含むと優しい甘みと柔らかい酸がフェードイン、若干の乳酸を伴った旨みがやってきて弱い苦味が顔を出しながらゆっくりフェードアウト。少しアルコール感あり。ひやおろし+半年寝かせのわりに熟味はないが、熟成によるまとまりは感じる。雄町らしい濃醇で豊かな味わい。

萩の露 特別純米 十水仕込 雨垂れ石を穿つ 生★★☆
萩の露 は日本酒飲み始めのころ、まだ大吟醸とかフレッシュ&フルーティ系を好んでた時代に初めて飲んで、あれ?今までの好みと違うけど何かうまい、何これ不思議、と落ち着きのある豊かな味わいについつい杯を重ねてしまった記憶がある。その時のスペックは忘れました(特純とかだったかな?)が、銘柄としてはそれ以来なので楽しみ。
さて、含むと口当たりは柔らかく、ふくよかな甘みを感じる。濃醇で旨みたっぷり。熟成感も若干あるか。こう書くと山陰地方の燗酒っぽいのを想像するかもしれないが全然違う。きれいな酸が爽快感やフレッシュネスさえ感じさせる。大変好みです。これ、燗も試すべきだったなあ。

若駒 無濾過生原酒 愛山90 無加圧搾り ★★
(恐らく)この蔵でははじめての愛山。なのにいきなり90%磨きのチャレンジ酒造るってどういうことなの…変態なの…?しかし、美味ければそんなことはどうでもいい。立ち香はほのかなバナナ。含むと甘みは控えめで、どう考えても90%とは思えないスッキリ具合。柑橘っぽい酸もある。おりがらみらしい発泡感あり、なおかつ米の旨みも充分にでている。

鷹の夢 Concept No.ZERO★★
ドライ&シャープで酒屋の説明見る限り、此君とかに近いのかな?まず立ち香は意外にも比較的穏やか。しかし含むと強いカプロン系の香りがぐっとくる。甘みはスリムで酸強め。そこそこの旨みが広がり最後に結構な辛みと軽い苦みでバシっとキレ。喉にカーッとくるアルコール感もあり。この手のスリムな酒はこれまであんまり好きじゃなかったんだけど、これはなんか飲めるな。酸による輪郭がはっきりしてて立体的で、ただの淡麗ではなくバランスも良いからかな。ちなみに日本酒度は+15とあるが酒屋いわく本当は+10とのこと。どっちが本当でもいいんだけど。

長珍 新聞紙 純米 無濾過生 八反錦★★
新聞紙。八反らしいシャープで硬質なテクスチュア。フルーティな含み香。やや濃醇でさわやかな甘みと旨み。最後に軽い苦みがあるが、これは良い方向の苦味でこれによってまた杯を重ねたくなる。

長珍 新聞紙 純米 無濾過生 五百万石★★☆
八反よりもより濃醇で丸みがありバランスが良い。味のスパンがすごく短い。クっときてバシっと消える感じ。美味いっす。

秋鹿 雄町 生酛★★
約1年熟成。完全に燗上がりするタイプ。程よい甘みにふくよかな旨み。特筆すべきは酸の存在感。ここが秋鹿らしさ。しみじみうまい。

開春 西田 生酛純米★★☆
山田錦。軽い熟味と生酛ならではの乳酸感。俺はやっぱこのタイプが好きなんだな。冷やでも燗でもどちらも良さを発揮できる。これは自家熟成に向いてるかも。

多賀治 純米 雄町 無濾過生原酒★★
軽くガスがあって酒自体に活力を感じる。フレッシュでまっすぐ、爽快感がある。パイナップル系?甘みはそこまで強くないが雄町の芳醇さと旨みはしっかり表現されてる。

彦市 純米地元一貫造★★☆
冷酒だとあまり味の出てないありがちな田舎酒なんだけど燗つけると一気に化ける。旨みが増幅してふくよかに、なおかつこの酒本来のすっきりさも併せ持つため、いくらでも飲めてしまう。純粋に味だけなら★☆だけど、ここまで変化が著しいのは久しぶりだったため、この化けっぷりに★ひとつ追加。

笹祝 純米 無濾過生原酒★☆
山田錦酵母は901と1801でそれなりにフルーティな香りを出してきてる。どちらかというと甘ポチャ系の生酒なんだけど、旨みを出しすぎず後半のさっぱりさを同居させているため、意外に飽きない。案外ありそうでないバランスかも。ただ、ありがちな味と言えばありがちな味なので、さしたる驚きはない。某雑誌の日本酒特集で巻頭を飾ってたけど、正直そこまでかなあとは思う。

澤屋まつもと 守破離 no title★★★
これはすごい。含むと甘みは控えめでかなり強めのガス、なおかつガスの裏でまつもとにしては滑らかさすら感じる柔らかさがある。そしてガツンと強めでフルーティな酸。そのあとそれなりの旨みがやってくるものの、それを感じるのは一瞬で速攻でキレて行く。いろいろな日本酒を飲んできたが、含んでからキレまでの時間がここまで短いのは初めて。

七本槍 山廃純米 琥刻 2010 ★★
七本槍 山廃純米 琥刻 2011 ★☆
七本槍 山廃純米 琥刻 2012 ★★
いずれもよくできた熟成酒というか、すごくキレイに熟している。まあ年が古くなるにつれて順当に熟成感は増すんだけど、味わいのバランスとしては2012が最も酸が残っていて、かつほどよい熟味で好みだった。最もキャッチーで熟成酒に慣れてない人でも飲みやすいと思う。2010はまろやかで力強い。燗映えしそう。2011はこの二つの中間と言いたいところだが、飲み比べてしまうとちょっとどっちつかずな印象を受けてしまった。ちょい硬いし。多分単独で飲んだら充分美味いんだと思うけど。

蒼空 特別純米雄町 無濾過生原酒★★☆
甘みはほどほど、旨みのあとに華やかな酸が来る。輪郭もはっきり。雄町らしく芳醇でふくらみのある味わいながら雑味は皆無で、むしろ上品さすら感じる。このへんが蒼空らしさなのかな。非常にバランスがよく美味い。

特別純米 生★★
五百万石だが甘みも酸味もしっかりで濃醇。骨格がしっかりあるのでダレない。最後の苦味はほどよい程度なのだが、軽い渋味もあるため、ここがちょっとノイジーか。燗もまあ悪くないが冷やしたほうがベター。

花巴 山廃 純米大吟醸 無濾過生原酒★★☆
吟のさと。ガス。甘さは抑え目でビビッドな酸、そして花巴らしい乳酸系のヨーグリッシュな旨み。最後もスパっと早い手仕舞い。他の酒と比べるなら、no titleに乳酸を足した感じというか、クリスタル山廃である米鶴の山廃純米大吟醸を全体的に少し濃くした感じというか。それでも充分ライトだけどね。モダン山廃の代表的な味わいと言える。

篠峯 どぶろく 生★☆
活性。かなり酸が強く口中で持続する時間が長い。骨格はさすがに篠峯なのでしっかりしてる。アフターにはごくごく軽い苦み。燗は全体的に濃くなるだけであまりやる意味を感じない。

遊穂 山おろし純米 生酒 ゆうほのゆうき★★
甘みがさわやか。充分な旨みの中にほんのり生酛らしい乳酸感と熟成っぽさを感じた後にスっとキレる。大変美味しゅうございます。どういうわけか燗はむしろスッキリとキレが増す。これはこれで悪くないが、冷酒か常温くらいのほうがいい。と思ったらラベルの裏にも同じこと書いてあった。

松の司 純米吟醸 花伊吹 9BY★☆
立ち香からガッツリ熟成。味もどーんと熟成。まあ19年熟成なんで当然だけど。あふれる熟味の中にも松の司らしいしっかりとした輪郭を感じる。後半やや遅いタイミングで旨みがくるのは面白いかも。嫌味もなく非常に上手く熟成されている。

越乃寒梅 大吟醸19BY★☆
9年寝かせただけの熟成感は当然あるんだが、旨みがよく出てて磨きが30%とはとても思えない。引けが早いのでこの辺が淡麗辛口の代表銘柄らしさなんだろうか。実は越乃寒梅はこれが初めてなのでわかりませんが。
 
勢起 純米大吟醸 槽しぼり 19BY ★☆
山田錦45%磨き。明鏡止水の蔵のセカンドブランド。甘み弱い。きれいな熟味。アフターは長くじんわりと引けていく。

賀茂錦 荷札酒 生詰原酒 純米大吟醸 ver6.2★★
麹は山田錦で掛は五百万石。原酒でアルコール度数15。まずは柔らかい立ち香。そこから想像されるとおりのふんわりしたアタックと優しい甘み。旨みは軽い蜜のよう。酸は目立たないが旨みの輪郭をかたどっている。フェードアウトもふわりとしている。非常に上品で美味いが、量飲めば飽きるかなとも感じた。

小左衛門 純米 生酛造り備前雄町 火入れ★★
乳酸系の立ち香。アタック時点での甘みはほぼないが、乳酸系の旨みにちょうどいい感じの甘みが伴って広がる。酸もしっかりでしつこくない。27BYとあるので蔵で少し熟成させてから出荷してるのかな。とても好きなタイプ。思ったほど燗上がりはしない。むしろ燗冷ましが良い。まあ冷酒~常温で充分か。