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2017年1月に飲んだ酒

日本酒

去年までは飲んだ酒のラベルを写真に撮るだけだったんですが、それだとどうしてもよほど印象に残ったものしか味を思い出せない。結局印象に残らない酒はそれまでの酒だったということで、それもある意味では正しい評価な気もするけど、やっぱりせっかく金と肝臓を浪費してるんだから、もうちょっと何とかしたい。

というわけで、今年から飲んだ酒のインプレッションをメモに残すことにしました。その中から選りすぐったものを月に一回アップしていこうと思います。しかし味を文章化するってのは難しいですね。ようやく少しずつ詳しく書けるようになってきましたが。

 

ちなみに3段階評価で★二つ以上の酒だけ載せることにします。★一つ以下を載せないのは、まあまあ数があるので記事が冗長になるとの判断から。★が少ないものは相対的にメモも簡単な内容で終わってるので、あんまり載せる意味がないというのもあります。あと今の段階ではイマイチなのをdisれるほどの含蓄や経験を持ち合わせてないですし。ではいきます。

 

〆張り鶴 雪 本醸造 ★★
ド定番でわざわざ今飲む酒か?という気もするが、飲んでみるとこれがまた素晴らしい。食わず嫌いや偏見はいけませんね。本醸造だけど嫌なアルコール感は皆無。ぬる燗で甘みが増して本領を発揮する。いい意味でライトなのでいくら飲んでも飽きない。変なケレン味や派手さは全くなくて、ほっこり気持ちが落ち着く酒。俺もいろいろ飲んだ末には、結局こういう方向に収束していくんだろうか。
 
宗玄 純米 山田錦 ★★
ド定番part2。以前も同じスペックを飲んでるが、細かいニュアンスはすっかり忘れてしまったので再トライ。ちなみに石川門使用のバージョンとは全然印象が違う。しかし宗玄ってこんなにフルーティだったっけ。 宗玄といえば骨太で濃いってイメージがあったから燗映えするかと思ったが、そこまででもなく冷酒でも全然うまい。
 
開運 呑み切り一番 26BY ★★
呑み切り一番とは、地元の酒屋さんたちが蔵(土井酒造)に行って、一番いいタンクを選定。そこから瓶詰めしたものだそうで。なかなか面白いことしてますね。 大好きな開運ってだけでわくわく感が強いのに、これはそこからさらに2年熟成ってことで、否が応にも期待は高まる。結論から言うと、やっぱりさすがのクオリティで間違いない味わい。甘さと旨みのバランスよし。酸は弱め。ここまでは通常の開運と同じだが、テクスチュアはより太い。 そして熟成のクセがいいスパイスになっている。ぬる燗でほんのり甘みと旨みが開く。以前飲んでうまかった開運ひやおろしも似たような方向性だが、熟成年数の差だろうか、こちらのほうがより一体感を感じられる。今度は熟成させてないのを飲んでみたい。
 
綿屋 特別純米 原酒 阿波山田 ★★
燗が最高。酸が強めだが濃すぎず淡すぎず、非常に滑らかでまとまりがある。ものすごくうまいのにうまく表現できないもどかしさ…。この銘柄は他のスペックも追うことにします。
 
丹沢山 山廃純米 足柄若水60% 21+22BYブレンド ★★
燗をつけると非常にまろやかで、いわゆるチョコ的な焦げっぽい熟感はないんだけど、間違いなく熟成酒とわかるフニャっとしたクセがある。甘くてふんわり広がるタイプで、酸があまりないので意外にもそこまで複雑ではない。苦味は皆無。欲を言うならもうちょい若いほうがベストバランスかも。
 
自然郷 七(セブン) special ver. ★★★
今月のベスト。通常のセブンを飲んでないのでこのspecial ver. と具体的に何がどう違うのかイマイチわからないが、他ブログの通常セブンの感想を見る限りでは、やはり若干異なる味のようだ。こちらはとにかく柔らかいアタックが特徴的。まるで引っかかりがなく、スムーズに口中に滑り込んで、優しい甘みと旨みがブワっと広がる。この広がり方の幅がすごい。甘みの性質は村祐にも似た上品でシンプルなもの。酸は弱めだが、ごくわずかな苦みがキレにつながっている。これはいつかちゃんと向き合うべき酒だな。半合じゃ真価がわからない。
 
追記:
1週間後に再飲。残念ながらこの7日間でバランスは変わってしまったようだ。若干のアルコール感と後半の旨みが増して、あの上品な儚くほどけるような抜け感が無くなってしまった。口に含む量を極小にすれば無駄な旨みを感じずに済んだが。燗もつけたが、上燗ではあまり印象変わらず、もうちょっと低めの人肌程度では求めていた雰囲気がだいぶ復活する。ただし、いずれの温度でも若干感じるアルコール感は邪魔。
ちなみに、このspecial ver.というのはネットにも全く情報がないので店主に聞いてみたところ、福島の泉屋酒店という店による頒布会用の別誂であることが判明。都内では、まず入手できないようです。
 
東鶴 特別純米 ★★
ちょっとしつこく書いてみましょうかね。まずは常温で。上立ち香はわりとフルーティ、含むとアタックは弱めながら凝縮感のある旨みを感じる。とはいえ火入れなので特段重くはない。程よい酸がしっかりした輪郭をかたどっている。最後に舌の奥で甘みを除いたハチミツのようなコク味がぐっと現れる。ここがこの酒のポイントか。ただ、去年の4月上槽で約10か月経ってるので、もしかしたらこれは旨みが育って熟感が増した結果なのかもしれない。ちなみに後口に苦みや嫌なアルコール感はない。
ここまで読むと燗上がりしそうな雰囲気がぷんぷんするだろうが、熱燗ではそこまででもなかった。前半の印象はそのままに、最後のコクが何かの枠を取り払われたかのように横へ広がる。キレが失われたとも言えるが、食中酒とするならこちらの燗のほうが肴の旨みとの相乗効果を感じられてベター。燗冷ましは酸が出てきて若干バランスが悪くなるか。ぬる燗にするとアタックと前半の凝縮感が和らぎ、最後のコク味も若干のキレを残す。うん、この温度帯が最も好みだな。