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パティスリー・スワロウテイル・ホワイト・ローズ

いわゆる昔からある古き良き地域密着型のケーキ屋さんは別として、都内のケーキ屋はほとんど知ってるという自負があった。実際はまだ行ったことがない店が多いものの、本をたくさん所有しているので、だいたい名前と基本的な情報くらいは知ってると思っていた。

しかし、この店はまったくのノーマークだった。友人に教えられて初めて存在を知ったが、まさか自分のテリトリーである池袋に知らないケーキ屋があるなんて!

で、調べてみると、執事喫茶のお菓子部門が独立した店とのことで、店員はメイド服で出迎えるとか何とか。なるほど、言ってみれば若干色物なわけか。そりゃケーキ屋紹介本にも載りづらいわ。

メイド服か…キツイな。しかし、味は食ってみなきゃわからない。というわけで、先日会社帰りに寄ってみたのだった。


ハロウィンの季節ということで若干キラキラしたファンシーな飾り付けが目に付く。硬派なフランス菓子店ではあまり見られないが、この時点ではまあ普通のこぎれいな店といった感じか。

店のドアを開けると、中には黒いメイド服を着た丸々とした女性店員が二人と、さえない感じのこれまた太った男の店員が一人。「いらっしゃいませ、ホワイト・ローズへようこそ!」ああ、だめだ、もうこの時点でなんかダメだ。普通の店はこんな挨拶しないし、しゃべり方が妙に芝居がかってるし、オタクだ!オタクの人だ!

さらに同時に入店したカマキリがミニスカートはいたような女が、オタク特有の自意識過剰な気持ち悪いしゃべり方でディスプレイの細かいところについて「えっとえっとお、いつも思ってたんですけどぉ、この○○下に落ちてませんか。キャハハハハ。」と本当にどうでもいいことを指摘をする。いや、指摘というよりも店員と話す話題が欲しかっただけなのかもしれない。そのくらい些細でどうでもいいこと。それに対して店員の一人がすぐ修正し、しばらく時間をおいてから別の店員がしなしなと「先ほどはご指摘誠にありがとうございますぅ」とわざわざ挨拶にいく。なにここマジキモイ。過剰、あまりに過剰。敬語も過剰、態度も過剰。一刻も早くこの場から逃げ出したい!

と、とりあえずケーキを選ぼう。うわー、ケーキの名前が何か変だ。弁天とかジジとかアマツユオトメとか、やっぱりどこかセンスがオタク臭いのな。偏見かな?そして、なんとかモンブランとチョコムース系のとショートケーキをチョイス。

会計を済まし、店を出ようとすると店員が商品を店外まで運んでくれる。ま、まあこのくらいなら他にもやってくれる店はあるけどね…

というわけで、どっと疲れた買い物であった。こういう芝居がかったのが好きな人はとことん楽しめるだろうし、もうそういう店だと割り切るべきなんだろうけど、俺はダメだわ。どうしても馴染めない。

で、肝心の味のほうは、これが悔しいけどなかなかのもので。どれもわりとしっかりとした味でバランスもよく美味しい。うーむ、他のも食ってみたい…けど店には入りたくない…そうだ、今度は誰かに買ってもらおう。俺は外で待ってます。