2018年4月に飲んだ日本酒

最近日本酒を売りにした店が増えてきてるけど、相対的に(個人の好みの範囲を超えた)レベルの低い酒を提供する店も多くなってきた。不味い酒を出すってのは日本酒の裾野を広げるチャンスをその時点で潰してるわけですよ。これじゃチェーン居酒屋の合成酒に対して嘆いていた時期と根本的には何も変わらない。
蔵も蔵で、若者向けのキャッチーなラベルを貼ったり、奇をてらったコンセプトの酒を造ったりもいいんだけど、普通に不味いのが大半。何とかして売らなきゃいけないのは重々承知の上で言わせてもらうと、目先しか見えないこいつらマジでバカなんじゃないかと。
それとも俺が日本酒の基準に厳しすぎるだけで、普通の人はこれらの小便みたいな酒を本当に美味いと思って飲んでいるのだろうか。まあいいや、前置きが長くなった。4月の備忘録行きます。

 

笑四季 エレメンツオブライフ Episodeイチゴの花 純米大吟醸 生★★
甘い立ち香が結構香る。やはり甘みは濃い。酸もそこそこだが滑らか。甘酸濃醇。好き。
 
 花巴 水酛×水酛★★
貴醸酒のやり方で水もとをベースにして水もとを造るという変態酒。甘い乳酸の立ち香。うわー、これは甘い!わかりやすいくらい予想通りの味わい。
 
米鶴 純米吟醸 超搾りたて 生★★
出羽の里55%精米。軽くフルーティな立ち香。甘みやや強めでフレッシュ。ガス。エキス感もあり旨みはしっかり。軽い苦味でキレ。ジューシー&フルーティ系で非常に出来が良い。
 
月不見の池 純米 無濾過生 直汲み中取り★★
うすにごり。強めのガス。含みはフルーティーでややドライ。不思議な軽さがあるがバランスは良い。キャッチーでわかりやすいが軽さゆえか飲み飽きない魅力がある。
 
白老 特別純米酒若水 season1<冬>槽場直汲無濾過生原酒★★
赤坂の酒屋 鈴木三河屋のPBというかコラボ商品なのかな。立ち香はない。甘みそこそこで酸しっかり。旨みは軽めできれいに抜ける。これうまいなあ。特徴的なのは強めの酸ですな。
 
ふた穂 雄町 山廃純米吟醸 無濾過原酒 2016BY★★
立ち香はほぼない。軽めの飲み口からぐぐっと濃醇な旨みが押し寄せる。そのまま甘みと雄町らしい豊潤さを保ちながら長い余韻に。山廃らしい酸もあり。これは燗かな。
 
風の森 ALPHA TYPE5★★
燗推奨の風の森。秋津穂、火入れの無濾過原酒。栓がポンっと超元気に抜ける。とりあえず冷酒。立ち香は弱く、ややアルコール感があるか。まずはガス、ほどほどの軽い甘みから複雑さを内包した旨みに。不思議な余韻。古酒を仕込水に一部配合ということなので、そのあたりの影響だろうか。なかなか面白い。蔵元推奨の35度はどうか。大きく印象は変わらないが、全体的に柔らかくなったかな。もう10度ほど温度を上げると酸が前に出てきて面白い。冷酒も燗も終始軽くてミネラリーなのは風の森らしさというべきか。
 
駿 純米酒★★
全く聞いたことのない福岡の酒。立ち香はほぼない。ほんのりイソアミル?甘み控えめでドライ系、ただフルーティーさもあり。旨みはきれい。酸は表にこない。骨格しっかりややミネラルも。いいなこれ。若干エキスあるがこれはこれで悪くない。
 
黒松仙醸 こんな夜に… 山椒魚★★
信頼のこんな夜にシリーズ。濁り。立ち香ない。ガスたっぷりで好きな感じ。甘み控えめ、ドライ系。やや粉っぽいがかっちりしてる。旨みのエンベロープが短く余韻長め。
 
香露 本醸造★★☆
香りなし。軽く柔らかいアタック。ふんわりした甘み。熟成感を伴う優しくカラメルのような旨み。アル添らしく軽くてすっとキレる。嫌味なアル添感は全くなし。軽いのでスイスイ行っちゃう。50度の燗。ぐぐっと甘みと旨みが増す。やや後口もたつくか。燗冷ましはバランス良い。ただ冷酒のほうがベターかな。またひとつ好きなアル添が増えた。

篠峯 八反錦 純米吟醸 無濾過 生酒 中取り★★
立ち香はない。含むとガス。ドライで旨みのエキスは控えめ。ミネラルあり骨格しっかり。期待を裏切らない篠峯らしさだが、八反錦である分、さらにいつもよりシャープかも。やっぱり好きです。
 
黒澤 生酛 純米大吟醸 金紋錦 2016★★
某ブログで絶賛されてたので乗っかってみました。28BYで1年ちょっとの蔵内低温熟成。酸の強い立ち香。含むとまず軽い酸味とそこそこの甘みが。そのまますぐに乳酸の旨みが広がる。最後にほんのり苦味が顔を出し、ややアル感とタニックさを伴って長めの余韻。なんだこれ。美味いか不味いかってより、飲んだことないタイプで面白い。常温だとやや雑味があるかな。冷酒推奨。二日目、開いてきた。いいね。ベースはクリアで酸が強いタイプだが甘みがしっかりあるので物足りなさはない。酸が凝縮感を演出して抜けが良く軽い。なんだろこれ、どう表現したらいいのか。あ、これ生酛なのか。よくある生酛らしくはねえなあ。やや熟っぽい味もかすかに。店では常温で置かれていたのでそのせいかな。
 
寒菊 特別純米 OCEAN99 凪 Spring★★
先月店で飲んで良かったので4合瓶でリピート。まずガス、ほどほどの柔らかい甘みから生の感じが少し、酸がジューシー。旨みもしっかりあるが収束が早い。ミネラルっぽい骨格も感じる。最後、ほんのり苦味でバシっとキレ。二日目のほうがマイルドで甘みがやや増していいかも。バランス良いね。他のスペックも試したい。
 
弥久 特別純米 無濾過生原酒 28BY★★
びきゅうと読む、若駒の蔵の地元向け?五百万石55%。やや熟成感ある立ち香。甘みもありそうな雰囲気。含むと甘みはそこそこに、芳醇な乳酸の旨みが。エキスもあるが旨みとしてしっかり機能している。でも終始辛みがあってドライでもあるのが面白い。生熟成の成功例か。アフターで苦味の余韻も。
 
わかむすめ 燕子花 純米吟醸無濾過原酒★★☆
非常に生産量の少ない蔵。西都の雫使用。立ち香はカプロンがそこそこ、甘みは上品で軽やか。でも旨みはしっかりしてる。キレもいい。決してベースが軽いわけではない。酸は普通なのでシャープというわけでもないが、なんか軽いんだよな。これ好きだわ。
 
五峰 生酛原酒 2014BY★★☆
大那の蔵。甘やかな立ち香。柔らかいアタックのこっくりした甘みから軽めの旨みに。後からきっちり酸がきて、ここは生酛らしく締める。基本軽めの酒だが、どこか熟成の生酛らしい芯の強さも感じる。絶妙なバランス。
 
旭鳳 純米 無濾過生原酒 香醸★★
昨年から注目している旭鳳。心地良いカプロン。甘みそこそこドライ系。旨みが上品で抜けがいい。凝縮感もある。酸が前に出てくるわけではないが、きっちり下支えしている。八反らしい硬質な軽さ。無濾過生にありがちな野暮でうるさい感じは皆無。
 
花垣 純米60★★
バニラリーな立ち香。柔らかめのアタック。落ち着いた甘みからやや濃醇でバランスのとれた旨みが。酸もまあまああるのでダレる感じはない。50度の燗、もともとあった丸みがぐっときて少し甘みが増す。いいねえ、これは燗向けですな。派手さはないが、じんわり来る良い酒。
 
黒澤 生酛 純米吟醸 2014BY★★☆
3年の常温熟成。蜂蜜のような乳酸と軽い熟成感のある立ち香。あー、これ好きなタイプ。火入れらしくベースは軽いが柔らかくしっかりした甘み、乳酸の旨み。重すぎないのでふわっとほどけてゆく。ぬる燗もすごくいい。基本的な構成は変わらないが、ふんわり感が増す。冷やし過ぎると味幅が狭くなってやや苦味が目立ってくる。常温~ぬる燗がベスト。とにかく今まで飲んだ黒澤の中では一番好み。
 
晃水 自然醸清開 特別純米 カップ★★
友人の日光土産。全く聞いたことない銘柄。立ち香は穏やか。含むと軽やかな甘み。ほどほどに濃厚な旨みと味幅があるが、キレがあるのでバランスがいい。常温だとやや甘さがもたつくようになるが、ぬる燗にすると問題なくなる。思いのほか優秀。
 
澤乃井 純米★★
スーパーで1000円。80%精米。バニラリーで甘やかな立ち香。含むとやや雑味は多いがまろやかな甘さは好印象。旨みもしっかりしてて値段考えたら充分なレベル。ぬる燗にすると雑味がほどよく調和する。
 
信州舞姫 純米吟醸★★
美山錦。常温、ややアル感ある立ち香。含むとまず柔らかな酸味が。その後上品な甘みとそこそこの旨み。旨みの幅が広いため洗練という感じではないが、酸と旨みのバランスがよく、好きなタイプ。50度の燗にするとキレが増して背筋が通る。これはこれでナイス。冷酒にするとせっかくの酸が引っ込み、エキス感が出てきてしまうので、ここはやはり常温~燗でいきたい。

2018年3月に飲んだ日本酒

今回銘柄単位での完全な初飲みは義左衛門と寒菊のみ。わざわざ冒険して外れをつかむより、ある程度予想の付く銘柄を保守的にチョイスしてる感があるな。単純にメジャーどころは一回りしちゃって、知らないマイナー銘柄拾っても外す確率が高くなってきたから、もはやそこに情熱を燃やせないんですよね。とはいえ、知らない銘柄で当たりを引いた時の興奮は他に替えがたいものがあるので、ディグは一生続けるんだと思いますが。

 
自然郷 凛 純米大吟醸 無濾過原酒 中取り★★
立ち香はほとんどなく若干のアルコール感がある程度。含むと発泡感と酸。甘みは軽い。サイズ感は小さいながらやさしく旨みが広がって余韻を残す。今の好みでいうと、ここをもっと圧縮してほしかったけど、まあこれはこれで。きりっとした骨格にドライでジューシーな酸。アフターで若干の苦味が出るが、食中酒として考えたらむしろプラスか。温度が常温に近いほうがまとまりがでていい感じ。
 
澤の花 純米無濾過生原酒★★
俺ラベル。心地良いカプロン。澤の花というと酸が強くてシャープなイメージだったが、意外にアタックは優しく豊潤な旨みが広がる。やはり特徴である酸のおかげでボケた感じはない。抜けがいい。
 
五橋 ファイブ グリーン 純米生原酒 28BY★★
乳酸+熟した果実のような立ち香。ややガス。甘み濃く旨みもしっかり。焦げた熟感はないが、力強く甘酸濃醇系でなおかつ複雑さも併せ持つ。七田とかに通ずるな。
 
山陰東郷 生酛純米原酒 ★★
60%磨き、山田錦玉栄ブレンド。乳酸。甘。力強い。いつ飲んでも間違いない。
 
別品 彌右衛門 おりがらみ生原酒★★☆
ほどほどにアルコール感のある立ち香。ガスまま微量の苦味を内包した旨みにスムーズに移行。アフターで心地よい苦味と甘みの余韻が残る。骨格もあり、しっかりした酒だがふわっとほどけていく感じは秀逸。酸は確かに存在しているが前に出てくることはなく、屋台骨を支える存在になっている。生酛なんだけど、いい意味で生酛の力強さや複雑さはなくスマート。温度が上がるにつれ甘みがふわっと主張してきて優しい雰囲気に。かなり変化するなあ。52度の燗、これはいい。それなりに生感はあるんだが一体感がでてまた違う酒になる。 
 
十六代九郎右衛門 純米吟醸 ひとごこち 無濾過生原酒★★
甘い立ち香。ぐわっと甘い、重厚な旨みと軽い渋み。抜けがいい。余韻は極短い。酸はやや弱い。この手の甘口は最近離れてたけど、たまに飲むと悪くない。
 
津島屋 外伝 北の風 Perlwein★★
ワイン酵母使用とのこと。アルコール11度。完全に実験作だね。立ち香から酸っぱい。含むとガスとジューシーな甘みが。酸はかなり強めです。柑橘のニュアンス。後半で麹っぽい香りも出てくる。これ、ジュースだな。面白い。
 
龍勢 八反 陸拾 純米吟醸 ★★
半年寝てるのを。軽く乳酸立ち香。甘み控えめ、ドライながら旨みしっかり。キレ良い。八反らしい軽さも。意外にも燗上がりはしない。燗冷ましは結構いい感じだけど。
 
勲碧 純米大吟醸 無濾過生原酒 ★★
雄町。立ち香は控えめだが心地良いイソアミル。微発泡と軽めの甘み。バランス良く旨みに移行するが変にドライな雑味がある。途中まで良かったが最後いまいちだなあ。 
 
誉池月 純米吟醸 木槽搾り 佐香錦 磨き5割 直汲み 無濾過生原酒 28BY★★
立ち香はほぼない。濃い目の乳酸的な甘みと旨み。ただ、最後渋みが。全体見れば悪くないがちょっと惜しいな。 
 
ソガペール・エ・フィス ヌメロ・シス ドメーヌイケダロット★★☆
毎年恒例のソガさんですが、今年もクオリティ保ってますね。6号のノーマルは飲んでないけどこっちのイケダロットは程よいミネラルと複雑さがあって非常に美味かった。
 
開運 無濾過純米 生★★
毎年12月にリリースされる信頼の開運。ただ、今回は失敗。甘く人懐っこいが、ややくどい。たくさんは飲めない。これ飲むタイミングが悪かった。3か月引っ張ったからな。期待してたフレッシュ感と立体感は得られなかった。→開栓常温放置1週間。なんとまあ化けました。甘さがやや引っ込み、くどいと思っていた旨みの部分が苦味の輪郭でコートされ、分厚さを纏って一本筋が通った。こういうことがあるから日本酒は面白い。ほんのり熟味もついてきた。いいねえ。 
 
義左衛門 純米吟醸 FreeRun 中取り★★
香りはやや乳酸。甘やかさの先読み。含むとハチミツのような濃醇で凝縮した甘み。乳酸をわずかにまとった質のいい旨み。酸もそこそこでキレもいい。濃醇甘酸系ながら非常に質が高い。燗は甘みがダレてくどくなるのでイマイチ。
 
寒菊特別純米OCEAN99凪Spring★★
九十九里の蔵だからってその直訳どうなの。笑えるからいいんだけど。立ち香はカプロンそこそこ。甘みもそこそこ。酸強めで凝縮感。ややミネラルと苦味も。わかりやすい特徴はないがバランス良くうまい。
 
三千櫻 純米 さくらにごり★★☆
今年もやってきました大人のカルピス。低アル8%生原酒。立ち香はない。元気なガス。甘酸ジューシーの極み。超飲みやすい。めっちゃ女子受けしそう。甘み柔らかでエレガント。低アルらしくベースは軽い。欲を言えばもう少し輪郭がはっきりしてたらよかったんだが。
 
日輪田 雄町 山廃純米生原酒★★☆
やや乳酸立ち香。酸からのキレが素晴らしい。甘みはふくよか。旨み太いが広がり過ぎない山廃の良いところ満載。ごく軽い苦味もいい。日輪田は外したことがない。
 
開春 西田 純米生酛仕込 28BY★★
常温で1年3か月の熟成。乳酸立ち香。輪郭のしっかりした甘みからスムーズに乳酸系の旨みに流れる。軽い熟成香もありまとまっているが、新酒の時と大差ないかも。後半ややアルコール感のある雑味が出る。ぬる燗で甘みが人懐っこくなって良さが増す。もっと温度高くてもいい。燗冷ましで雑味がまろやかに。
 
夏田冬蔵 純米大吟醸 亀の尾 1年熟成★★☆
立ち香はない。まろやかなアタック。甘み濃いが酸もしっかり。でもやっぱ柔らかい。45%まで磨いたとは思えないしっかりした甘酸系。熟味はほとんどない。僅かな苦味がアフターに。キレ良い。かなり好き。
 
菊鷹 Hummingbird 純米無濾過生酒★★☆
立ち香、金沢酵母らしい華やかさはあるものの、あくまで上品。甘みしっかりフルーティーだがどこか控えめでバランス良く、ここでもやはり上品さを感じる。酸は強めだし押出し強いんだけどなぁ。2年前にも同じスペックのを飲んでるが、そのときは★☆くらいの評価だった。
 
天明 中取り4号★★
あー、間違いなく天明だわ。立ち香弱い。甘み軽く柔らか。ベースは軽いと思わせつつ中盤にちゃんと凝縮感がある。わかりやすい。この銘柄は安定してる。
 
居谷里 山廃もち米純米原酒★★
立ち香はほとんどない。丸くてふんわりした甘み。酸の下支えがちゃんとあるのでダレる感じは全くない。後半でやや雑味が顔を出すのが惜しい。45度の燗。おっと、これは圧倒的に燗のほうが美味いじゃないか。優しい印象はそのままに全体的にまとまりが出て後半の雑味もほぼなくなる。居谷里のポテンシャルはやはりすごい。

2018年2月に飲んだ日本酒

日本酒好きの新たな友人ができた。4合瓶50本くらいストックがある真正日本酒バカなんだけど、専用冷蔵庫がないので早く飲まないと老ねるよ!俺が手伝う!って理由つけてちょいちょい飲みにいこうと思ってる。ていうかマジで冷蔵庫買った方がいいよ。まあ生酒常温熟成も面白いっちゃ面白いからいいんだけど。

 

東鶴 純米吟醸山田錦 無濾過生★★
立ち香はほぼない。濃厚な甘み。かすかなガス。濃いなりのキレイなエンベロープを描いて旨みに到達。そこから心地良い苦味が。アフターも苦味が続く。最近飽き気味の甘旨系ではあるが、これは香りが弱いこともあってバランス良く飲める。
 
菊姫 山廃純米 無濾過生原酒★★
日本酒飲み始めのころ衝撃を受けた酒の一つ。久々の邂逅。まずは乳酸的立ち香。含むと非常に濃厚な甘み。そして乳酸。とにかく濃くて強靭。甘くて濃いのは今の気分じゃないんだが、それでも力技で美味いと思わされてしまうポテンシャル。もう「これこれ!」って感じでいつ飲んでもまったく変わらないな。これぞ菊姫
 
福祝 第二号純米吟醸 彗星55%無濾過生原酒★★
1501酵母。立ち香は控えめ。しっかりした甘み。ガス。旨み強い。濃醇。酸もしっかりサポート。
 
辰泉 しぼりたて純米 うすにごり生★★
立ち香はほぼない。軽いがバランスよし。まずまずの甘みにしっかりめの旨み。それなりに余韻も。
 
鳴門鯛 中取り 純米酒★★
28BY(らしい)。常温。軽くアルコールとバニラを感じる立ち香。バランスのいい甘みとそこそこ厚みのある中盤。ただ、案外さらっとしてるのでそこのバランスはいい。ほんの僅かに熟成によるであろうカカオ感も。アフターで苦味が引き取る。ぬる燗、全体的に軽くスムーズ&エレガントになって一体感がすごい。これは断然燗でしょう。冷酒、甘さと軽さのバランス感が変わった。エアリーでクリアになる。これもまたいい。地味なので誰もが唸るタイプの酒ではないが、軽さと田舎っぽさのバランスが非常に好ましい。
 
海山 純米大吟醸 28BY★★
1年間常温で熟成。ほんのり熟香。甘みはほどほどながらアタックはガツっとインパクトが強くてジューシー。きっちりした酸とほんのり苦味に彩られたフルーティな旨みが押し寄せる。ただベースは軽いので、その旨みの攻勢が抜けると驚くほどエアリーに抜ける。ベースの軽さと濃厚な旨みがやや乖離している感がある。水の上に油が浮いているような。そこまで露骨じゃないけど。ただ、ぬる燗でそのへんもわかりやすく一体化する。酸が良くも悪くも突出するので、そのあたりが案外モダンな感じを醸し出している。
 
鳳凰美田 BlackPhoenix 無濾過本生純米吟醸★★
立ち香かすかながらイチゴ。上品な甘みからスムーズな旨み。しっかりキレイな酸。意外にチャラくない。常温のほうがまろやかで良い。
 
辰泉 山廃本醸造 生 こだま別誂 27BY★★
毎年飲んでるが、これはやっぱりすごい酒です。アルコール立ち香。モチッとした甘み。複雑な旨みとほどほどの酸。本醸造ならではの味の抜け。アフターで軽い苦味。
 
作 IMPRESSION M★★
「恵乃智」の直汲みバージョン。自社保存酵母。香りはそこそこ。ガスフレッシュ。やや濃厚で厚みを感じる。悪くないが面白味はない。
 
みむろ杉 純米吟醸 山田錦 無濾過生原酒 ろまんシリーズ★★
山田錦 カプロン強め。甘みそこそこ。旨みは抜けがいい。
 
澤屋まつもと 守破離 ID39-1★★
本来、ID(田んぼの番地=テロワール)違いの同品種の米を比較して楽しむ酒だが、予算の都合もあり1種のみ。ほのかなイソアミル。ガスと上品で抜けのいい甘み。これぞ守破離。軽くてすっと旨みがほどけていく。いやーやっぱ美味い。ただ、二日目以降で常温だと苦みが目立つように。冷酒は問題ない。
 
ヒカリノミチ 純米無濾過生原酒★★
酉与右衛門(酔右衛門)の川村酒造店が醸造。花巻農業高校の生徒が造ったひとめぼれを使用したとか。ややカプロン。ほどほどに甘い。バランスのいい酸と旨み。しっかり系と思わせてどこか透明感のある軽いベース。ミネラルも感じる。やや軽めでバランスのいい甘酸系。確かに酉与右衛門っぽいが、あそこまで腰は強くないのですいすい飲める。
 
杉錦 古式仕込 山廃純米 27by★★☆
55度の燗。やや乳酸の立ち香。やさしい甘みから複雑で奥行きのある旨みに。丸くて強めの酸が引き取ってクリアに切れる。なんだろこれ、面白いなあ。派手さはないが純米燗酒らしい広がりと柔らかさはあるんだけど、エキス感は強くなく、酸が効いてる(酸度2.4)のでむしろ軽ささえ感じる。2年熟成だがチョコな熟味は全くない。これ、もっと若かったら雑味があってギシギシしてたんじゃないかしら。
 
おろちの舞 袋吊りおりがらみ生★★
十字旭の蔵。コシヒカリ使用のうすにごり。ややカプロン。とても日本酒度+13.5とは思えない甘みからしっかりした旨み。ミネラリーな心地よい苦味でバシッとキレ。なかなか面白い。ほんのりまろやかさもあり。
 
小松人 純米 無濾過生原酒★★☆
春心は知ってたが同蔵のこの銘柄はお初。リンゴ酸酵母?14号?店主はいろいろ酵母を推測してたが真相は不明。立ち香はややリンゴで含み香はイソアミル。甘み自体はそこそこだが、もっちりとした厚みを感じる。そして軽やかかつしっかりした乳酸系の旨みが。これはうまい。酸に下支えされた旨みがふわっと広がり静かに退けていく。甘酸系として高い完成度を誇る。
燗、ちょっとばらつくか。酸が目立つ。悪くないが冷酒のほうがいい。

2018年1月に飲んだ日本酒

年も変わったので評価軸について改めて書いておきます。
 
無印=二度と飲みたくない。
★=飲めなくはないが好みじゃないし、人にも薦めない。
★☆=うーん…嫌いじゃないがリピートはない。
★★=好き。また機会があれば飲みたい。
★★☆=驚きはないが、かなり好き。素晴らしい。
★★★=最高。驚きを伴う。
 
一応こんな感じで。★☆以下は載せると冗長になるってのもあって割愛です。
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さて、1月は当たりが多かったですね。タイト&ジューシーに的を絞って比較的保守的なセレクトをした結果でしょうか。
 
 
橘屋 雄町 26BY★★
山廃。アルコールとやや乳酸を感じさせる立ち香。含みはわりと甘いが後には残らない。そこそこの酸。バランスのいい旨みと弱い渋み。この渋みがやや固さを感じさせるが、これはこれで悪くない。また、若干の熟味がアクセントに。55℃くらいの燗にするとそれぞれの要素がまとまってかなり良くなる。
 
H.森本 純米勘造り六十五★★☆
恐らく静岡県内でしか流通していない地元向け銘柄。やや乳酸の立ち香。そこそこの甘みともちっとした酸。乳酸感あるヨーグリッシュな旨み。キレ良し。どちらかといえば濃醇系の食中酒で非常に落ち着きがあり旨い。肴はあっさりしたものでも濃い味付けのものでも、なんでも合う。燗も悪くないが甘みが増してややぼやける。常温の方が酸が効いて締まりがあってベター。
 
ソガペール・エ・フィス ル・サケ・エロティック2015BY★★★
一回火入れの2年熟成。2016年3月に火入れして1年蔵で寝かせたものを、さらに1年ほど冷蔵庫で自家熟成。2年前の2016年3月に飲んだ時はちょっと硬くて味が出てない印象で、正直イマイチだった。昨年同じ造りのものが1年熟成でリリースされたので、今度はすぐに開けずここまで引っ張ってみたがどうか。
立ち香はほぼない。含む。おおおお、これはヤバい。ガス。軽い甘みとジューシーな酸。エレガントな旨み。わずかな苦味。バシッとキレ。ほどよくミネラリーで骨格がはっきりしている。シャープすぎず、かといってぶちゃけた甘みやボケた感じもなく。とにかく立体感がヤバい。旨すぎ。 ちなみに熟味も熟香もゼロだった。
開栓から2週間放置していじめてみたところ、やや液性にとろみがでて濃さが増した。開栓直後のほうがシャープで好みだが、まあこれはこれで。燗で五味がまとまりマイルドに。
 
会津娘 純米生酒うすにごり 雪がすみの郷 ★★
ほんのりイソアミルの立ち香。なんかエキゾチックな不思議なニュアンスもある。含むと甘みがなく強い旨みがずしーんと。そこそこまろやかでごく弱い苦味。特に中盤から後半にかけて純米や本醸造にも通じる会津娘らしさが。ブレない蔵だな。
 
田中六五 生★★☆
ここって生と火入れの2種類しかないと思ってたけど、一応時期によって何パターンかあるのね。ラベルは同じなのでわかりづらいんだけど。で、これは生の新酒おりがらみ。27BYで初めて飲んでそのバランスの良さに感動したんだけど、28BYでまさかの失速。そしてこの29BYでまた持ち直したようです。まさにキングオブバランス。立ち香は極小。含むとそこそこの甘みからふわっとした旨み。酸はやや足りない感もあるが、とにかく雑味がなくそれでいて平板な印象を持たせない。
 
黒松仙醸こんな夜に… 鹿の声は弦のうなり27by★★
生熟成。それなりの熟成香。まずまず強い甘みに熟成を感じる含み香。濃厚な旨み。余韻長く広がる。生熟成のクセはあるが、まろやかで濃醇ジューシーな佳酒。
 
長陽福娘 西都の雫 うすにごり生★★☆
まずは上澄みを。ほのかにイソアミルの立ち香。微発泡とともにほどほどの甘み、ややミネラリーな硬さを見せつつも立体的で複雑な旨みのテクスチュア。最後は軽い苦味とともにスパっとキレる。攪拌するとアタックが滑らかになり、ミネラル感がなくなり旨みが増す。上澄みで見せた複雑さが一気にまとまる感じ。ここは好みの問題だが、今は上澄みのほうが好きかも。燗、さらにまろやかさが加速。これはこれでナイス。
 
安芸虎 雄町 純米大吟醸★★
立ち香は極小。まず甘みよりも酸がくる。旨みはスムーズでそのままきれいな下降線をたどってキレていく。雑味がなくスッキリしている。燗も悪くない。
 
山形正宗 純米吟醸 酒未来★★
2016年出荷とあるので酒屋で1年寝ていたのだろう。50%磨き。甘みはそこそこでほんのり熟成感のある含み香。コクと酸がまとまっており凝縮感がある。粘度やや高めの液性。後半やや鼻に抜けるアル感があるが悪くない。
 
福祝 燗酒純米★★☆
麹米にきたしずく、掛米に彗星というレアな構成。精米歩合は麹60%の掛55%。まずは冷酒。ほどほどにフルーティーな立ち香。もちっとした甘み。濃醇と言うほどではないが程よいコクあり。下支えする酸もあってキレも良い。終盤でやや旨みが抜ける感じもあるがこれはかなりいい。燗にしてもらう。ぐっとまろやかになり旨みが増す。終盤の抜けもなくなる。冷酒を飲んだ限りではそれほど燗に向いてるとは思えなかったが、実際温めるとその名に違わず正しく燗上がりする。旨い。
 
澤屋まつもと Shuhari 雄町&山田錦 ★★☆
年末に飲み屋で飲んで最高だったので4合瓶を入手。柔らかな口当たり。それなりに華やかながら嫌味がなくフルーティーな含み香。甘みはそこそこあり、酸が非常にジューシーで雑味もない。まるでイチゴジュースのような。このシリーズはやはり素晴らしい。多少値が張るが1年かけて追ってみたい。
 
勝駒 純米★★☆
いまやプレミアがついてすっかりレア酒になってしまったが、実家に帰った際ふと立ち寄った地酒屋にシレっと置いてあったので興奮しながら購入。さて、評判通りの味わいなのでしょうか。
まずはわずかにバニラな立ち香。含むとかなり控えめな甘み。上品でキュートな酸と旨み。後半はキレイに捌ける。淡麗系ではあるが物足りなさはなく、とにかく上質できめが細かい。正直味自体にそこまでの驚きはない。ただ、本当に上質感があってバランスのいい酒だと思う。
 
綾菊 吟醸 献上★★
オオセト55%磨きのアル添吟醸を常温で1年熟成(放置)。非常にまろやかで程よく濃醇。ほんのりチョコっぽい熟味を内包しているが、バラけた感じはなくしっかり一体化している。燗でさらに旨みが増す。
 
旭鳳 純米吟醸しぼりたて★★
カプロンまずまず薫るが心地良い。意外にもっちりした甘み。爽やかな酸。若干野暮な旨みが伸びてくるも悪くない。やはり今年も注目銘柄だな。
 
RIE STYLE 山廃特別純米酒★★
るみ子の酒が有名な蔵ですが、杜氏が豊本理恵さんという女性に変わったようですね。いきなり55度の燗で。乳酸とアル感ある立ち香。優しい甘みに案外軽い旨み。後から酸がきて軽い苦味とともにキレ。落ち着きあって良い。この蔵らしく重いかと思いきや、ほどほどに軽いあたりなかなか面白い。
 
山城屋 純米大吟醸 Standard-Class★★☆
29BYから全量生酛・純大中取り・一回火入れという相当チャレンジングな方針の山城屋。立ち香はほぼないが一応イソアミル系かな。優しい甘みと洗練された酸。ほどよくタイトながらしっかり味を出している。言うなれば細マッチョな酒。これ今一番飲みたいタイプだ。通年販売するってのが嬉しいね。自家熟成もよさそう。今年一年追ってみよう。
 
一滴千山 純米直結荒走り生原酒★★
うすにごり。立ち香は軽くカプロンとイソアミルミックス。割と甘く含み香が強い。キレイな旨み。軽く酸の下支えあり。どこかライチ風味。なかなかです。

荷札酒 黄水仙 槽場汲み純米大吟醸 無濾過生原酒★★
若手杜氏として注目を浴びる荷札酒ですが、以前飲んだものは香り系でイマイチ乗り切れなかったがこれはどうか。立ち香はほぼない。含むとほどよくガス。控えめな甘みからのキレイに抜ける旨み。いい意味での雑味をほんの少しだけ内包しているので立体感が出ている。キレも良い。とにかくフレッシュで軽い。アルコール度数13度とはいえスイスイ飲めるので逆に危険。
 
松の司 純米★★
まろやかで優しい甘み。やや乳酸系の旨みではあるがこれまた優しい。アフターでふんわりした良い苦味。正直、面白味もないし地味ではあるが、飽きずに安定して飲める感じ。良い酒。人肌燗くらいが一番好きかも。

電子レンジ燗

ずいぶん前ですが、とある純米酒をなんとなくレンジ燗してみたんですよ。温度はぬる燗くらいまで。そしたらこれがびっくりするくらいダメで。アタックはピリピリして苦味が増し、旨みはむしろ後退して痩せてしまった印象。なんだこれは。そこで、湯煎でも同じ温度に燗つけして比べてみたところ、こっちはすごく美味しい。燗ならではの良い変化を得られる。最初は気のせいかとも思ったが、少し時間を空けてからもう一度比べても同じ結果だったから間違いない。

別の酒でレンジ燗したときはそこまで悪い印象はなかったんだけど、もしかしたら今回の酒が雄町なのでもともと苦味とか雑味のようなものは持っていて、それを他の要素でうまくマスキングしたり調和をとったりしていたものが、どういう理屈かわからないがレンジのせいでバランスが崩れて表出したのかもしれない。

そういえば以前、居酒屋の店員さんが燗のつけ方ひとつで全く違う酒になるって話してたな。影響を及ぼす要素はいろいろ考えられるが、レンジ燗の場合は温度が急激に上がりすぎるので、それが悪影響を及ぼしたのだろうか。もしかすると、酒によっては逆にレンジのほうが美味しくなるものもあったりしして。

お燗する酒にもよると思うし湯煎しかダメ!とまで言うつもりはないが、やはり傾向としてレンジは味が落ちる気がする。暇な人はどのくらい差があるものか、一度比較してみてほしい。

2017年のベストオブ日本酒

2017年も結構いろいろ飲みました。ただ、種類数としては減ってきてます。
日本酒経験値が上がるにつれて、求める味のハードルも高くなってきてるんですよね。これまでは手当たり次第というか、とにかく知らない酒に対する好奇心が勝っていたんですけど、徐々に当たりの確率が高い酒に絞って狙う方向に変わってきました。2018年はさらにこの傾向が進むでしょうね。どうでもいい酒を控えて、その分の金を多少高くても間違いない酒に投資するようになるんじゃないかしら。
 
さて、2017年に飲んだ中で好印象だったものを抜き出してみたところ、意外にもジューシー系に引っかかっていたことに気がつきました。あまりフルーティなのは敬遠しますが、ある程度ガス感があってすっきり飲める、いわゆるサイダーのような酒を求めている自分が。その手の酒はガキっぽくていいや、なんて頭では思っていたはずが、体は案外求めていたという…。
 
また、トピックとしては、濃醇系への飽きと定番晩酌系の魅力に気づいたことですかね。濃醇系、いわゆる濃くて甘酸っぱいやつはもういいかな。この系統はわりとどれもキャラクターが似てて変化に乏しいのも飽きた理由の一つです。そして定番晩酌系。スーパーでも手に入るような地味で安価な定番の加水火入れ酒にじわじわ吸い寄せられてます。インパクトはないんだけど、不思議とまた飲みたくなるっていうか。実際この手のはカス酒が大半なんだろうけど、その中から実は良酒ってのを発掘するのが、まるでレコ屋じゃなく町の古本屋とかリサイクルショップで良盤を発見するのに似ててdig魂が刺激されるんです。
 
というわけで、2017年の振り返りは「ジューシー系」「定番晩酌系」「軽熟成系」「生酛山廃」「その他」というカテゴリーでそれぞれベスト5を選出していこうと思います。コメントは基本、初出時のものを転載していますが一部加筆修正も。
 
 
■ジューシー系
甘すぎず、骨格があって酸がしっかり仕事をしている酒を選びました。この手のはヘタをすると無駄に香ったり旨みがボケたガキっぽい酒になりがちなので、ある程度タイトでシャープな雰囲気を嗅ぎ取ってチョイスするようにしてます。
なお、本当は12月に飲んだ守破離の雄町&山田錦も入れたかったですが、notitleを載せたので泣く泣く割愛。
 
野崎酒店 赤ラベル 純米吟醸 美郷錦仕込★★★
新橋の居酒屋、野崎酒店のプライベートブランド。「春霞」の栗林酒造が醸した美郷錦50%磨きの純米吟醸。立ち香は弱く、含むとシャープなアタックで甘みよりもビビッドな酸が主張。旨みはスリムながら薄っぺらさはなく凝縮感と足腰の強さがある。リリースでほのかな苦み。柑橘を思わせるジューシー美味酒。温度が上がると明らかにアタックが柔らかくなる。面白い。★3つにするか2.5にするか迷ったけど、おまけして3にします。
 
旭鳳 純米吟醸 生 泰平★★
八反錦60%、香り弱いながらも洋梨っぽさがある。軽い甘みにスムーズな旨み。多少の渋みと辛さ。アル感もあるが全体的にはよく出来ていてソツなくまとまっている。八反錦の特徴である、いい意味でのソリッドさと軽さが素敵。なんだろう、派手さはないけど不思議とまた飲みたいと思わせる何かがある。
 
刈穂 white label★★☆
ほのかに柑橘系の立ち香。白麹ってこととラベルの印象から勝手にシャープ系の酸っぱい酒を想像してたが、思っていたよりずっともっちりした甘みを持っている。そこに予想通り鮮烈な酸。旨みは控えめで、そのまま霧散するようにキレていく。アフターに残るごく軽い苦みも悪くない。後口にやや水っぽさというか物足りなさを感じるが、甘酸系の酒としては高いレベルにある。初心者にも玄人にもおすすめできる。
 
澤屋まつもと 守破離 no title★★★
これはすごい。含むと甘みは控えめでかなり強めのガス、なおかつガスの裏でまつもとにしては滑らかさすら感じる柔らかさがある。そしてガツンと強めでフルーティな酸。そのあとそれなりの旨みがやってくるものの、それを感じるのは一瞬で速攻でキレて行く。いろいろな日本酒を飲んできたが、含んでからキレまでの時間がここまで短いのは初めて。
 
開運 純米 無濾過生原酒★★☆
山田錦55%。静岡酵母らしい優しいメロン香。口当たりは非常に柔らかく滑らか。微かなガス感もあり。軽快な甘みと旨み。ジューシーな酸味がフレッシュさを演出。最高に芳醇でうまい。最後はごくわずかな苦味を伴ってスっと捌ける。なんという立体的で躍動感のある酒か。ただ、開栓から数時間後、常温近くで飲んだら今一つフレッシュ感が失われて平板な印象に。これが時間的変化によるものなのか温度的変化によるものなのか、車中だったので確かめようがなかったんだけど、恐らく温度かな?いずれにしろ開栓してすぐは間違いなく ★★★だったんだけど、この味の崩れで★が半分減りました。それでもやっぱり開運は静岡酒の最高峰だな。大好きです。
 
 
■定番晩酌系
結局のところ「飽きない」というのが最強なのかもしれない。もちろん不味いのは論外ですが、おじさんたちがこの手の地味だけどしみじみ旨い酒に落ち着いていくのはわかる。
 
都内ではスーパー御用達の銘柄なので正直ナメてたけど美味いわ。バニラリーな立ち香。含むとほんのり熟感を感じるほどほどの甘み。意外にも味幅のある旨みと比較的強めの酸の後、辛みがやってくる。食中酒としてかなり優秀。熟成もそれなりに行けそうなので試してみよう。
 
彦市 純米地元一貫造★★☆
冷酒だとあまり味の出てないありがちな田舎酒なんだけど燗つけると一気に化ける。旨みが増幅してふくよかに、なおかつこの酒本来のすっきりさも併せ持つため、いくらでも飲めてしまう。純粋に味だけなら★☆だけど、ここまで変化が著しいのは久しぶりだったため、この化けっぷりに★ひとつ追加。
 
旭菊 大地 純米26BY★★
いわゆる純米らしく燗上がりしまくるタイプ。地味で特段目立つところはないが、それでいてしっかり存在感はある、まるで昭和のホームドラマに出てくる母親のようなほっとする酒。2年熟成だが熟香はほとんどなく、優しいアタックですーっと口中に入っていく。たいていの燗酒はここで旨みの主張がくるんだが、この酒はそれが控えめでふわふわしたまま最後の酸に収束していく。ただ、決して軽いわけではない。飲み疲れしない非常にバランスのとれた純米酒。なお28BYはちょっと硬くて味が出ておらず、ここで得たような感動はなかった。ある程度熟成させてナンボの酒ですね。
 
白鷹 特別純米 伊勢神宮御料酒★★
山田錦70%。大手酒蔵で有名銘柄にもかかわらず都内ではあまりお目にかかれないが、とあるスーパーで発見。500mlで700円という安さ。さあ味はどうか。まずは若干の乳酸を感じる立ち香。含むと割と甘みは強く乳酸系の旨みも濃醇。酸の輪郭がはっきりしてるので非常に好印象。後口が少々雑だが、まあ値段考えたら十分か。ぬる燗~上燗で丸みが増し、後口の雑味も弱くなる。燗冷ましで酸が増してさらに飲みやすく。これは熟成もいけそう。
 
初孫 生酛純米27BY★★☆
常温自家熟成シリーズ。 スーパーで安売りしてたのを買って1年置いてみたけど まあ失敗しようのないスペックだよね。予想通りにまろやかなアタック、思ったより感じる甘み、ごく軽い熟味、腰の強い旨み。生酛らしい深み。燗もばっちりはまる。ただ、常温でも充分旨いので燗専用というほどでもない。なお、非熟成のものに関してもそれほど大きく印象は変わらない。ほんの少し酸や硬さがあるかな、といった程度なので特に問題なし。逆に言うと、売れ残りでも入荷したてでも品質はほぼ安定してるってことで。
 
■軽熟成系
なんだかんだ言ってほんのり熟成させた落ち着きのある酒が一番好きなんです。ちなみに熟成は熟成でも長期熟成酒はそこまで好みではありません。何かみんな同じになっちゃう気がして。面白いしたまにはいいんですが、それほど好んで飲む気はしないですね。
 
富久長 超ひやおろし吟醸 秋櫻  2年熟成(2015BY) ★★☆
軽く甘みを予感させる立ち香。含むと想像通りのライトなタッチ。このあたりは富久長 らしさか。旨みはきれいでスムーズ。エレガントにキレ。熟味も軽くあり。これ、熟成してなかったら物足りなかったんだろうな。ほどよく角が取れて旨みが育っている印象。かなり好きなタイプ。今後、この手の軽い酒の熟成をもうちょっと追及してみたい。
 
ロ万 火入れ原酒P 25BY★★☆
ロ万の「P」?全く聞いたことないな、と思ったらこの年にだけ造った、かどや酒店のPBらしい。店の冷蔵庫で4年近く寝かせていたとのこと。これもロ万独特の柔らかさ。ややもっちり感があって軽くはないが重いというわけでもない。控えめに熟成感もあり、すーっと体に馴染む。
 
伯楽星 特別純米 ひやおろし★★★
立ち香はほどよくカプロン。柔らかで上品な甘みからフレッシュ&フルーティな含み香を伴った、ふくよかな甘みに移行する。最初の含みでこれだけ立体感があるのは面白い。旨みも酸もキレイに出ている。最後は軽い苦みで締める。軽すぎず重すぎずエレガントさがある。通年の伯楽星は正直淡麗すぎて好みじゃないんだが、これはいいね。熟成の賜物。
 
天穏 無濾過生詰原酒 山廃純米 ひやおろし27BY★★
27BYをひやおろしとして2016年の秋にリリース。さらにそのまま店で半年眠っていたのを購入。都合約2年ほどの熟成になる。米は特等雄町。ほんのわずかな柑橘っぽい立ち香。含むと優しい甘みと柔らかい酸がフェードイン、若干の乳酸を伴った旨みがやってきて弱い苦味が顔を出しながらゆっくりフェードアウト。少しアルコール感あり。ひやおろし+半年寝かせのわりに熟味はないが、熟成によるまとまりは感じる。雄町らしい濃醇で豊かな味わい。
 
国権 秋あがり 28BY★★☆
2016年秋リリースのものなので都合1年くらいの熟成か。上品で儚げなんだけどそれなりに強度はある甘み、舌の奥で軽い熟味を伴ったコクと酸を感じたまま苦味に変化する。やっぱこのくらいの軽い熟成された酒が一番好きだわ。常温になると急に雑な感じになるので冷酒のほうがいい。常温を超えて40度くらいまで上げれば、これはこれでいい感じになる。ただそこまで燗上りするわけではない。
 
■生酛・山廃
近年流行の兆しがあるのでいろんな蔵が手を出してるけど、ただのゴツい酒に成り下がってるのが多くて残念。今後はこの製法ならではの酸と深みを生かしつつもキレイな酒質のものが抜けてくると思います。個人的には「乳酸」っぽさが好きなのでそこにも注目していきたいところ。
 
居谷里 山廃 純米 火入れ原酒70 27BY(緑ラベル)★★
実に濃醇でインパクト充分ながら、骨太過ぎないのでついつい杯を重ねてしまう。山廃らしい酸はそこまで明確に感じないが、全体のバランスをとる舵取り役として確かに機能している。極小レベルながら終盤に熟味が感じられ、それがこの酒の奥深さにつながっている。非常によくまとまったいい酒。
 
カネ中 家伝造り 生酛純米 23BY ★★☆
近所の酒店のバックビンテージ。平たく言うと売れ残り。いつもながら濃醇で最高。濃い目の食べ物と合わせるとさらに映える。熟成によるチョコっぽさはほとんどない。カネ中は熟成させたほうが絶対美味い。
 
開春 西田 生酛純米★★☆
山田錦。軽い熟味と生酛ならではの乳酸感。冷やでも燗でもどちらも良さを発揮できる。これは自家熟成に向いてるかも。
 
小左衛門 純米 生酛造り 備前雄町 火入れ★★
乳酸系の立ち香。アタック時点での甘みはほぼないが、乳酸系の旨みにちょうどいい感じの甘みが伴って広がる。酸もしっかりでしつこくない。27BYとあるので蔵で少し熟成させてから出荷してるのかな。とても好きなタイプ。思ったほど燗上がりはしない。むしろ燗冷ましが良い。まあ冷酒~常温で充分か。
 
弥栄鶴 山廃純米 70 27BY★★★
祝と祭り晴という珍しい米を使用。軽い熟成感のある香りに優しい甘さと、ともすれば菩提酛にも通じる乳酸(ヨーグルト)っぽさが特徴。口当たりもまろやか、どちらかといえば濃いが濃醇というほどではなく飲み疲れしない。とにかくとても好きなタイプ。旨みに関して、アミノ酸系の旨みがまずやってきて、その後から酸が広がりを抑えにかぶせに来るパターンが多いけど、これは旨みと酸が同じタイミングで一つの味わいとして混然となったものがやってくる感じ。熟成しているのは確かにわかるが、いわゆる熟味が分離して存在するのではなく、全体をまろやかにまとめあげるという効果としての熟成感を感じることができる。で、当然ながら燗映えしそうだがどうか。うむ、温度が上がるにつれて甘みや幅が広がる反面、酸が弱くなって少し締まりがなくなる。個人的にこの酒の「酸」に惹かれているわけで、それがなくなるのはあまり好ましくない。というわけで25-30℃くらいがふくよかさと酸のバランスがとれてちょうどいいな。
しかし後日ふとこの酒のことを思い出すと、またすごく飲みたくなる。なんなんだろうこの中毒性は。
 
■その他
最後、今回のカテゴリには当てはまらなかったけど印象に残ったものを。
 
三千櫻 地酒SP 直汲 生(普通酒★★
初日は冷酒が一番いい。常温以上だと鼻に抜けるアルコール感がちょっと気になる。かすかな甘さが微発泡感を伴ってスムーズに入ってくるが、すぐ旨みにバトンタッチ。その旨みがそのまま増幅して再び甘みが顔を出す。最後は軽い苦みとともに捌けていく。酸は主張しないが確かに存在している。アル添によるごく薄いベールは終始感じるが、悪い方向には作用していない。二日目、初日とは全く違う酒に!液性に丸みが出て甘みが明らかに増大。含んだ時点からそこそこ強い甘さを感じるが酸がちゃんと無駄な広がりを抑える。中盤以降の流れは初日と変わらないが、全体的にまとまりが出た。初日に感じた浮いたアルコール感もあるにはるが、全体のバランスの変化によってそれほど気にならなくなってる。こりゃうまいわ。普通酒とかアル添を敬遠する人にこそぜひ飲んでほしい逸品。
 
裏鍋島 隠し酒★★☆
荒責ブレンド。一部では味が落ちたと囁かれる鍋島だが、いやいや充分うまいじゃないですか。立ち香はほとんどなく、シルキーな甘みからきれいな曲線を描いて旨みに移行、酸もしっかりで美しく着地。エンベロープも味わい自体もスタンダードな感じなんだけど、なんというか、いちいちクオリティの高さを感じる。恐らく甘みが優しく雑味がないことが上品さにつながっているためだろう。
 
播州一献 純米大吟醸 北錦★★☆
無濾過生で磨き50%。フレッシュ&フルーティ系の純米大吟醸でおおっと思える酒に出会ったのは久しぶり。 立ち香はフルーティでそこそこあるが料理の邪魔をするほどではない。含むとしなやかな甘みと強めの酸がスムーズに入ってくる。旨みもしっかり。アルコール感や苦みはなくきれいにひけていく。なんというか、どちらかといえば濃醇なんだけどバランスがすごく良くて悪いところが見つからないんだよね。もうちょい低精白だったらこのバランスがさらに濃醇に寄っちゃって崩れそうだな。良くも悪くも人懐っこくてわかりやすい。
 
自然郷 七(セブン) special ver. ★★★
通常のセブンを飲んでないのでこのspecial ver. と具体的に何がどう違うのかイマイチわからないが、他ブログの通常セブンの感想を見る限りでは、やはり若干異なる味のようだ。こちらはとにかく柔らかいアタックが特徴的。まるで引っかかりがなく、スムーズに口中に滑り込んで、優しい甘みと旨みがブワっと広がる。この広がり方の幅がすごい。甘みの性質は村祐にも似た上品でシンプルなもの。酸は弱めだが、ごくわずかな苦みがキレにつながっている。
 
風が吹く<金>山廃 純米吟醸 生酒うすにごり(中取り)★★
この酒はとにかく酸の存在を感じさせないのが面白い。酸度自体は1.7なので普通だが、舌に感じるのはツルっとした甘みと旨みで山廃にありがちな酸はほぼわからない。だからといってボケてるわけではなくちゃんと立体的な構造はあるし、それなりに輪郭もわかる(この辺に酸度1.7の意味が隠れているのか)。明らかにモダン山廃の一つの方向性を指し示している。
 

2017年ベストオブ日本のガールズポップ

正直、DJやってた以前ほど熱心に追ってないんだけど、それでもまあこれだけ良作がありました。

 

REBORN / 門脇麦

『ナミヤ雑貨店の奇蹟』門脇麦が山下達郎の「REBORN」を熱唱!
山下達郎よる死生観をバラードにのせた名曲。門脇麦が非常に味わいのある歌を聞かせてくれる。とにかく沁みる。

 

CHAI / N.E.O.


CHAI『N.E.O.』Official Music Video

異端ではあるが非常にポップでファンキー。

 

柴田聡子 / 後悔


柴田聡子「後悔」(Official Video )

何とも言えず癖になる風貌とメロディ。

 

RYUTist / 涙のイエスタデイ


涙のイエスタデイ|RYUTist

王道ポップながら、もう良すぎて泣いちゃうレベル。

 

つりビット / Get ready Get a chance


【公式】つりビット『Get ready Get a chance』MV Full ver.

元気いっぱいファンクポップ。このグループの楽曲はいつでも質が高い。

 

― 次点 ―

次点は重くなるのでリンクと一言コメントのみで。

 

SHE IS SUMMER / 出会ってから付き合うまでのあの感じ

https://www.youtube.com/watch?v=volkGN9_Jts

この曲だけじゃなく二枚目のEP「Swimming in the Love」と1stフルアルバム「WATER」はどちらも捨て曲なしのダンサブル名盤。


モーニング娘。’17 / ジェラシージェラシー

https://www.youtube.com/watch?v=XdV88f-OxCA

娘。のファンク系楽曲は鉄板。

 

MilkShake / DEJIMAらぷそでぃ

https://www.youtube.com/watch?v=di84mfKMMC8
地方ファンク。

 

桜エビ〜ず / わたしロマンス

https://www.youtube.com/watch?v=NE54h_xoeAk
矢野博康氏による アッパーチューン。 Negicco「トリプル!Wonderland」を彷彿とさせる。

 

Perfume / Everyday

https://www.youtube.com/watch?v=W1KavgHS9Y0
今後ますます増えるであろうトロピカルハウスマナー。

 

アイドルネッサンス / 交感ノート

https://www.youtube.com/watch?v=cS7NIpdhrpw
アイルネ初のオリジナルソング。BBB小出氏らしいやや癖のあるメロディ。

 

リリカルネッサンス / The Cut

https://www.youtube.com/watch?v=FzU3dcHXlEw
絶妙なカバー選曲。

 

私立恵比寿中学×Negicco / エビネギ・オーライ!

https://www.youtube.com/watch?v=T6XXILLjAMg
connieさんらしさ全開のエバーグリーン。

 

MAONATSU / ハッピーモンスター

https://www.youtube.com/watch?v=1FOPSb9W9e0
あからさまなPerfumeフォロワーだが嫌いになれない。

 

吉木悠佳 / Daybreak

https://www.youtube.com/watch?v=3cdvKw5dctA
跳ね系良質メロウ。

 

吉木悠佳 / 夢で逢えるから

https://www.youtube.com/watch?v=nE-adQe2Ztc
シカゴのSaturday in the parkオマージュ?

 

J☆Dee’Z / Fun Time Funk!!!

https://www.youtube.com/watch?v=9VeNsadirqk
Wild Cherry系王道ディスコファンク。

 

MELLOW MELLOW / ガールズアワー

https://www.youtube.com/watch?v=cUwRiPwujGQ
驚きはないが質が高い。

 

Fullfull☆Pocket / カンフー乙女

https://www.youtube.com/watch?v=U5McrU6VNd4
中華ディスコ。

 

Cheeky Parade / MightyGirl

https://www.youtube.com/watch?v=abWAWhfp5uU
E-girlsっぽさ。

 

WHY@DOLL / 恋なのかな?

https://www.youtube.com/watch?v=ZZTYzWWPz8A
90sオマージュには定評のあるONIGAWARA竹内氏によるダンスチューン。